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日本代表 10年前

「ありがたい」「ラッキー」「生贄に過ぎない」。日韓戦を前に韓国メディアは圧倒的有利の論調。選手には大きな重圧も

韓国・仁川アジア大会に臨んでいるU-21日本代表は、準々決勝で韓国と対戦する。この“宿敵”との対戦を開催国・韓国のメディアも大きく取り上げているが、“韓国有利”の論調が目立つ。

text by 呉承鎬 photo by Getty Images

6戦5勝1敗。アジア大会通算成績で韓国が圧倒

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パク・チュホらオーバーエイジも招集した韓国【写真:Getty Images】

 アジア大会で16年ぶりの日韓戦が行なわれる。

 韓国では〝宿敵〟との直接対決に注目が集まっており、仁川広域市が試合会場となる仁川文鶴競技場周辺の学校の運動場などを臨時駐車場として確保するほど。当然、韓国メディアも日韓戦を大きく取り上げている。

 日韓戦特集を組んだサッカー専門サイトの『FOOTBALLIST』は、「世代は変わってもライバル意識はそのまま」という記事で、韓国選手たちのコメントを紹介。

 それによると、日本との対戦が決まり、キム・ジンスは「韓国国民なら誰でも日本に勝ちたい。日本戦は最後の試合のようにプレーしなければならない」、パク・チュホは「韓日戦は意味が大きい。ファンたちに良い結果を見せる」と語ったという。

 選手たちが並々ならぬ意気込みを見せるなかで、「ベスト8の相手は日本、〝ありがたい〟」と見出しを打ったのは『ジョイニュース24』だ。

「日本の立場としては、早い段階での韓国との対戦は望ましくないかもしれないが、韓国は違う。むしろ、ベスト8で日本と対戦することは〝ありがたい〟。そして〝ラッキー〟だ」とし、「(韓国は)今までアジア大会で日本と6度対戦し、5勝1敗の成績。圧倒的な勝率だ。アジア大会で対戦する日本はライバルではなく、通過点であり、〝生贄〟に過ぎない」と断言している。

 実際、アジア大会に限っていえば、日韓の通算戦績は韓国が圧倒している。

 直接対決のあった1962年、1970年、1978年は、いずれも韓国の勝利。1982年のニューデリー大会こそ1-2で敗れたものの、1994年の広島大会の準々決勝は3-2で韓国が制し、1998年のバンコク大会でも2-0で日本を退けている。

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