リーグ首位を走る”最強”チェルシー
「タイトルを争うのではなく勝ち取りにいく」とは、ジョゼ・モウリーニョ監督の発言。指揮官がプレミアリーグ3位に終わった昨季末に意気込んだ通り、今季のチェルシーは開幕から首位の座を独占して前半戦を終えた。
2位マンチェスター・シティとの差は19節終了時点で3ポイントだが、得点数「41」はシティと共にリーグ最多タイで、失点数「14」はリーグ最少。攻守に最も安定した最強チームとして、走るべくして首位を走ってきた。
決め手は開幕前の補強成功。昨季の弱点だった得点力不足が解消された。新1トップのジエゴ・コスタはリーグ戦出場16試合で13得点を挙げ、新たな中枢として君臨するセスクは18試合出場13アシスト。両者の加入により、昨季はエデン・アザールの突破力に依存していたチームが、敵に引いて守られても辛抱強くゴールへの扉をこじ開けられるようになった。
そのアザールは、チャンスメイクと得点の両面で肩の荷がおり、個人技がより一層冴えている。サウサンプトンが虎の子の1点を守ろうとした年内最後の一戦でも、相手DF3枚を手玉に取って敗戦を回避(1-1のドロー)。
12月はリーグカップ、CLを含む8試合で3得点3アシストと、チームをけん引したと言える。膠着状態が続く試合ではオーナー席でつまらなそうな表情を浮かべるロマン・アブラモビッチも、今季は攻撃の主軸3人が計2ゴール1アシストを記録した8月のホーム開幕戦レスター戦(2-0)から笑顔で拍手を送る姿が目撃された。