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サンフレッチェ広島、2015補強診断。攻撃を支えたシャドー2人が退団。穴埋めはチーム全体で

text by 編集部 photo by Getty Images

以前も獲得を狙った工藤を補強。浦和へ去った石原の穴を埋めるのは野津田か

サンフレッチェ広島、2015補強診断。攻撃を支えたシャドー2人が退団。穴埋めはチーム全体で
攻撃の柱はやはり佐藤寿人【写真:Getty Images】

 広島は堅い守備とバリエーション豊富な攻撃を兼ね備え、森保一監督の下、強い信念を感じさせるチームだ。割り切った守備を見せることもあるが、それはチームが戦い方を徹底しているからこそできることだろう。

 攻撃の柱はやはり佐藤寿人だ。11年連続二桁ゴールを達成し、今季も更新に期待が持てる。昨季途中にはベンチを外れることもあった。様々な憶測が飛び交ったが最終的には再び1トップを務めた。

 佐藤が不在の時に頭角を現したのが皆川佑介だ。相手を背負いながらのポストプレーで味方を活かし、ゴール前での存在感もある。A代表に選出されるなど大きな話題にもなった。結果的にレギュラー奪い取ることはできなかったが、昨季の経験は彼にとって成長の糧になるはずだ。

 毎年、浦和レッズへと選手が移籍する中、今季は石原直樹がその道を辿ることになった。シャドーストライカーとして攻撃の中心を担い、2年連続の10ゴールを記録。佐藤に匹敵する貢献度でチームを支えた。

 そして、もう一人のシャドー・高萩洋次郎もオーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズFCに新天地を求めた。

 前線3枚の連携はリーグ屈指だっただけに、後釜探しは急務だった。

 京都サンガF.C.から加入した工藤浩平は、広島が以前から追いかけていた選手。高い技術と豊富な運動量を兼ね備え、高萩の抜けたシャドーの一角でどのようなプレーを見せるか注目だ。また、前線にはドウグラスも補強。昨季は京都で17試合5得点とまずまずの結果を残した。

 既存戦力では、野津田岳人の飛躍が待たれる。その左足はリーグでもトップクラスだが、継続して活躍することができなかった。リオ五輪世代の中心選手はクラブでも存在感を放つことができるか。彼の他にも浅野拓磨もブレイクの可能性を秘めており、若手が台頭することで前線の層を底上げしたいところだ。

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