フットボールチャンネル

サポーターとの一体感を求める浦和イレブン。昨季のJリーグトップ3は敗退の窮地に

text by 編集部 photo by dan orlowitz

サポーターとの一体感を求める浦和イレブン。昨季のJリーグトップ3は敗退の窮地に

サポーターを説得する浦和レッズの主将、阿部勇樹【写真:ダン・オロウィッツ】

 浦和レッズは4日、ACL第2節ブリスベン・ロアーとのホームゲームを0-1で落とした。試合終了の笛が鳴り、挨拶に周った選手達に対して浦和サポーターは容赦ないブーイングを浴びせた。

 ACL初戦の水原三星戦(1-2)、ゼロックス杯のG大阪戦(0-2)に続く公式戦3連敗、そして昨季終盤の失速を目の当たりにしたサポーターの怒りは収まらなかった。主将の阿部勇樹は「まずひとつ勝つから!」とサポーターに説得を試みたが、その目にはうっすらと涙を浮かべているように見えた。

 試合後のミックスゾーンで「試合中のブーイングはショックだ」と語ったのはフル出場した柏木陽介。「試合後のブーイングは自然だと思うけど、試合中のブーイングは選手としては一緒に戦っている気分にはなれない」とサポーターに苦言を呈した。

 槙野智章も「ファン、サポーターのみなさんはお金を払って来てますし、勝ち点3をプレゼントできていないのは申し訳ないですけど、ボールを持ってる時のブーイングとか、ホームのような雰囲気ではないのは残念。今こそ一丸となって戦うことが一番の足りない部分だと思っている」とサポーターからの後押しを要求した。

 記者から「何かやり方を変える必要はあるか」との質問に槙野は「何かを変える必要は一切ない。僕もそうですし、(ペトロヴィッチ)監督の下で長くやってる選手も多いですし、それで去年も結果を出してたんで、たかがという言い方は失礼かもしれないけど、3試合結果が出ないだけで大きく変えることはないと思う。続けること、我慢することが一年通してある」と答えた。

 鈴木啓太が「自分たちが信じているもの、やってきていることは変えずに進むべきだと思う」と言葉を選ぶように話し、自身のミスから退場処分となった那須大亮も「続けていくことが大事」と語るように、選手達が口を揃えて語っていたのは、“やり方を変える必要はない”ということだった。

 また、浦和の選手達は「まだ4試合ある」「まだ終わっていない」と一同に話すが、同組のライバルは順調に勝ち点を積み重ねており、グループリーグ終了までは「もう4試合しか」残されていない。

 そして、それは浦和以外のクラブも同じことだ。浦和の試合の前日にはG大阪が城南FCにアウェイで0-2、同日に試合を行った鹿島も同じくアウェイでFCソウルに0-1と敗れており、柏を除く3つのJクラブがACL連敗を喫している。昨季Jリーグの優勝争いを演じた3クラブが、ACLグループリーグ敗退の窮地に立たされている。

【了】

フットボールチャンネルfacebookはこちら→
フットボールチャンネルTwitterはこちら→

関連リンク

サッカー好きほど知らない戦術の常識
一流フットボーラーがリアルに語る「個」の戦術論

KANZENからのお知らせ

scroll top