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「クロップとトゥヘルの間」。残り最大7試合、ドルトムントそして香川が成すべき使命

来季からの監督交代が決定したドルトムント。しかし、ユルゲン・クロップ監督の下での戦いはまだ終わっていない。一時代を築いたクロップ体制の集大成となる最大7試合に向けてチームが成すべき使命とは。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

CLは消滅もELへの可能性を残す

「クロップとトゥヘルの間」。残り最大7試合、ドルトムントそして香川が成すべき使命
トーマス・トゥヘル氏【写真:Getty Images】

 後任人事がすんなり決まったことで、ボルシア・ドルトムントの周囲は落ち着きを取り戻しつつある。指揮官ユルゲン・クロップの辞任が4月15日の会見で発表されて4日後の19日には、トーマス・トゥヘルが後を継ぐことがクラブ公式HPで発表された。

 それと同時にドルトムントは、今シーズンが終わるまではクラブ側もトゥヘル側もこの件に関する声明は出さない、としており、同時にクロップ体制がまだ終わっていないことも示している。

 しかしそれはあくまでクラブの姿勢であって、世の関心事は次第に来季へと移りつつある。既にキッカー紙では、20付、23日付でBVBの丸く黄色いロゴとトゥヘルの顔写真が一面に載せられている。

 キッカー紙は通常、木曜発売号で週末に行われるブンデスリーガのプレビューを掲載する。今週23日発売の木曜号に掲載されたドルトムント対フランクルフトのプレビューの見出しは、「トゥヘルはガイスーそしてレバークーゼンのカストロをおびき寄せる」だった。早くも来季のトゥヘル体制に興味が向けられている。

 ドルトムントのブンデスリーガでの現在の順位を考えれば、それも仕方のないところもある。目下9位に付けるドルトムントだが、優勝、来季CLの出場権獲得の可能性は既に消えている。

 DFBポカール(ドイツカップ)優勝、EL出場権の獲得の可能性を残すのみとなった。しかし21日のCL準々決勝、ポルト戦の前半45分間で圧倒的なサッカーを見せつけられた後では、28日の準決勝でバイエルンを倒してのポカール制覇は難しいかもしれない。

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