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日本代表 9年前

「浦和が強いのも嬉しい」。古巣に刺激を受ける原口。激戦区のサイドで定位置奪取を誓う

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「今の浦和が強いのも嬉しいし、ミシャがご機嫌だと俺も嬉しい」

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関根貴大【写真:Getty Images】

「ボールを取るとか、プレッシャーに行くスピードとか、そういうのはやらなければ試合に出られない。毎日の練習だったり試合で毎日当たり前にやってきたことなんで。それを(ハリルホジッチ)監督も求めてると思うし、自分に染みついているので、ここでも出せるんじゃないかなと思います。

 それプラス、日本代表は技術的に高いプレーが求められる。ヘルタでは技術的なことを出す前に走らなきゃいけないので、その意識も持ちつつやりたいですね」と彼はこれまでの長所とドイツ移籍後に身に着けた武器の両方を柔軟に見せていく考えだ。

 そんな柔軟性は浦和時代の原口にはあまり感じられなかった部分。1年間の異国での経験は心身両面で変貌を遂げるに十分だったようだ。

 原口の精神的余裕は、古巣・浦和レッズへのコメントからも伺える。7日の清水エスパルス戦に勝ち、ガンバ大阪がヴィッセル神戸に敗れれば、第1ステージ優勝の決まる浦和に対し、彼は心からのエールを送っていた。

「最近はしてないけど、少し前に関根(貴大)にアドバイスをしました。『うまくいかない時なんていくらでもあるから、うまくなることだけを考えて楽しめ』と。あいつに響いたかどうか分かんないけど、同じユース上がりだし、そういう選手が伸びてくれば浦和もすごく未来があるんじゃないかとね。

 今の浦和が強いのも嬉しいし、ミシャ(ミハイロヴィッチ監督)がご機嫌だと俺も嬉しい。何度もミシャの悔しそうな、最後の最後でタイトル取れないとかいう顔を思い出すとね、今、ニコニコしてるんだろうなっていうのはあるし、最後しっかり勝ってもらって、会いに行きたいなと思ってます」

 浦和の第1ステージ制覇の確率は非常に高い。それを前向きな材料にして、原口は代表定着に全力を注ぐ。今回の2連戦ではこれまでとは一味違った彼の姿が見られそうだ。

【了】

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