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日本代表 9年前

「ベストメンバーはいない」。フラットな競争がある日本代表、過去の“序列”を覆す選手は誰か?

text by 河治良幸 photo by Getty Images

ハリルホジッチ体制3試合目、チャンスを掴むのは?

 アギーレ監督の時に一度はレギュラーの座を掴みかけながら、シンガポールで行われたブラジル戦のパフォーマンスも影響してか、そこからポジションを失い、アジアカップでは最後のUAE戦で一瞬の輝きを見せたものの大会としては消化不良に終わっていた。

 そこから“自分なりのペース”で課題に向き合い、またハリルホジッチ監督の要求をクラブの戦い方の中で取り組んできた柴崎は本来のポジションでチャンスを得るだけのものを示している。

 今回のメンバーでは山口も若くしてW杯の経験を持つ強力なライバルだが、柴崎がスタートからキャプテンでもある長谷部と中盤をしっかり機能させながら、攻撃陣に絡んでいくことができれば「日本代表に多くの貢献をしてくれる」というハリルホジッチ監督の言葉を早期に実現する資格を得るだろう。

【ビブス有り】組も「いい選手がいるというのは間違いないですけど、その中でもチャンスがもらえれば良さを出したい」と語る原口をはじめ、海外組のミニゲーム、紅白戦などでゴールを連発して好調をアピールする大迫、FK練習で自慢の左足を披露している太田、「(後方の)ゲームメーカーという意識で守備も攻撃もやっていければ」と持ち味を押し出す覚悟のGK西川など、みながチャンスを待っている。

 先ずはイラク戦のスタメンがどうなるかが注目になるが、3月の試合では途中出場の選手が活躍した事実もある様に、出場チャンスを得た選手がどれだけハリルホジッチ監督の求めるものを発揮し、チームの勝利に貢献できるか。その評価がW杯予選のスタートとなるシンガポール戦、さらに先につながっていくはずだ。

【了】

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