「じゃないほう」がなくなると信じて――。1stステージ制覇へ。浦和レッズを変えた男、武藤雄樹

20日のJ1第16節、浦和レッズは引き分け以上でファーストステージ制覇が決定する。これまでタイトルへあと一歩まで迫りながら逃してきたが、今季は昨季までとは異なる。それは、武藤雄樹の存在だ。

2015年06月20日(Sat)13時00分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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敗色濃厚の柏戦。ドローに持ち込んだ武藤の劇弾

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武藤雄樹【写真:Getty Images】

 鬼門という言葉がある。陰陽道で「邪悪な鬼が出入りするとして万事に忌み嫌われた北東の方角または場所」を意味していて、転じて「行くと悪いことに遭う場所。苦手な人物や事柄」を表す。

 サッカーの世界では、相性の悪いスタジアムを指すことが多い。残り2試合で勝ち点を1でも上積みした時点でファーストステージ優勝を手中に収めることができる浦和レッズにとっては、20日のヴィッセル神戸戦が行われるノエビアスタジアム神戸が鬼門のひとつになるだろう。

 最後に勝利を収めたのが、名称が神戸ウイングスタジアムだった2005年シーズン。現時点で5連敗中という苦い歴史を、しかし、まったく意に介さない男が今シーズンのレッズにはいる。

 ベガルタ仙台から完全移籍で加入したFW武藤雄樹が、ダブルシャドーの一角として先発メンバーに定着したのが4月18日の横浜F・マリノス戦。前半42分に移籍後初ゴールとなる同点弾を決めて逆転勝利に貢献した26歳は、11戦連続で先発を果たしてきたなかでチーム最多となる6ゴールをあげている。

 5月16日のFC東京戦からは4試合連続ゴールをマーク。レッズの歴代エース、福田正博、エメルソン、田中達也、ワシントンしか達成していない大記録に肩を並べた。

 圧巻だったのは、4戦目となった6月3日の柏レイソル戦。1点ビハインドの後半アディショナルタイムに、右サイドからMF関根貴大が放ったクロスに迷うことなく頭から飛び込み、ゴールネットを揺らした。

 敗色濃厚だった一戦を3対3のドローにもち込んだレッズは、開幕から14試合連続無敗のJ1新記録を樹立。2003年シーズンのマリノス、2003年の名古屋グランパスの記録を更新する快進撃で首位を快走してきた。

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