意志あるところに道は開ける――。欧州挑戦を決めた武藤の思い。FC東京・立石GMが語る移籍の真実

新天地マインツの一員として臨むブンデスリーガでの戦いへ向けて、首脳陣へのアピールに余念のないFW武藤嘉紀。振り返ってみれば、1年前はわずか2ゴールと荒削り感が否めなかった。短期間で急成長を遂げ、ヨーロッパへ旅立っていった理由を、FC東京の立石敬之ジェネラルマネージャーに聞いた。

2015年07月25日(Sat)13時19分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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明確に記されたキャリアパス

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マインツの一員となった武藤嘉紀【写真:Getty Images】

 慶應義塾大学経済学部4年生との「二足のわらじ」で臨んだルーキーイヤーの2014年を、Jリーグの新人最多得点記録に並ぶ13ゴールとベストイレブン選出で終えて迎えた契約交渉の席。日本代表でも確固たる居場所を築きつつあった武藤は、意を決したように思いの丈を訴えた。

 交渉に当たった、FC東京の立石強化部長(当時)が振り返る。

「この冬に海外に行きたいと言ってきたんです。それはあり得ないと、すぐに却下しましたけどね」

 間もなくドアが開く2015年1月の移籍市場で海を渡りたいと直訴した武藤だったが、プロとしての第一歩を踏み出す前から、将来はヨーロッパの舞台でプレーする姿を思い描いてきた。

「海外への気持ちが強くなったのは大学生のころです。本田(圭佑)選手や香川(真司)選手が海外で活躍する姿を見て、自分もあの舞台でプレーできるような選手になりたいと思いました」

 W杯ブラジル大会でJ1が中断していた昨年夏。FC東京は所属する全選手にキャリアパスを設定させている。キャリアパスとは経営学用語のひとつで、次のように定義される。

「仕事の経験やスキルを積みながら自らの能力を高くしていくための順序を系統立て、将来の目的や昇進およびキャリアアップのプランを具体化する」

 選手がそれぞれ提出したキャリアパスをもとに立石強化部長が面談する形式を取ったなかで、武藤のキャリアパスには短期及び中期のこんな目標が描かれていたという。

「10ゴール」
「新人王」
「日本代表入り」
「2年後には海外でプレーしている」

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