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日本代表 9年前

日韓戦、勝利のカギは“ボランチ・柴崎”。司令塔に託された攻守におけるゲームコントロール

text by 元川悦子 photo by Getty Images

敗因を振り返る柴崎

 その一番手が柴崎だろう。北朝鮮戦はケガの影響を考慮されたのかベンチスタートとなり、後半途中から山口蛍(C大阪)と並んでインサイドハーフに入ったが、相手にロングボールを蹴り出される展開が続き、ボールを保持する機会が少なく、タメを作ったり時間を稼ぐことがあまりできなかった。

 3日の練習後、3日ぶりにメディアの前で口を開いた柴崎本人も「試合を通して自分たちの時間は少なかった」と認めていた。

「(昨日は)運動量は少なかったと思いますし、相手の方が動けてたっていうのはあります。自分たちのコンディション的な側面もありますけど、やはり結果というのは出さなければいけないですし、もっともっと意思統一してできるところはあった。そこはやはり話をしなければならないですし、チームとして方向性を持たなければならないと思います。

 実際、(北朝鮮の)裏のスぺースは空いていたと思いますし、得点の機会は何回もあったので攻め方自体はそんなに間違ってるとは思わないですけど、そこの精度の部分は詰めていかなければいけない。

 それだけではいけないと思うので、しっかりとゲームメークもしなければならなかった。やはり試合を通して自分たちの時間っていうのは少ないものだったんじゃないかなと思います」と彼は神妙な面持ちでコメントした。

 ハリルホジッチ監督は3月の就任後、柴崎をトップ下や2列目の一角で起用するケースが多い。それも彼の際立った得点力を買ってのことだろう。今回の日本代表には本田圭佑(ミラン)や香川真司(ドルトムント)ら欧州組が不在で、確固たる得点源がいないだけに、指揮官が柴崎をより高い位置で使いたくなるのも分からなくはない。

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