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【動画】日本 山口代表初ゴールも韓国とドロー

text by PERFORM/ePlayer

 5日、東アジアカップ男子第2戦となる日本vs韓国が開催された。日本は北朝鮮戦で後れを取った空中戦を再び挑まれたが、フォーメーションを変えて修正することで同じ間違いをすることはなかった。そして、ともに得点力低下に悩む日韓は、1-1の引き分けにお互いに面目を保った。

 日本は初戦から5人を交代させ、韓国は8人を交代させて試合に挑んだ。お互いに連携がうまく取れず、スローペースでギクシャクしたまま試合は進む。日本は中盤をマンツーマンとして韓国の攻撃を押さえ込んだ。だが、日本の攻撃も単発となって形を作れない。

 最初にペースを掴んだのは韓国だった。負傷明けの太田宏介がいる左サイドを執拗に狙い、196センチのFWキム・シンウクにボールを供給し続ける。その試みが実ったのは26分。クロスのこぼれたボールが森重真人の手に当たり、PKとなった。

 このPKをチャン・ヒョンスがゴール左隅に沈め、韓国が1点をリードする。ところが韓国はここでペースを落とした。そこで日本が息を吹き返す。韓国が引いたため、攻撃に多くの人数が参加できるようになり、パス交換がスムーズになったのだ。

 39分、ペナルティエリアで柴崎岳がボールを受けると倉田秋に落とす。倉田がペナルティエリア前を横切るパスを出すと、その先には山口蛍が待ち構えていた。山口の右足から放たれたボールはゴール左に力強く飛び込み、日本が同点に追いついた。

 後半、韓国が先に手を打つ。トップ下をイ・ジェソンに代えたのだ。イ・ジェソンの大きな動きが韓国にリズムを作り、日本はしばしば窮地に立たされた。特に70分、FKからキム・シンウクが頭でつなぐと、イ・ジェソンがヘディングでシュート。西川周作は防げなかったが、ボールはクロスバーを叩いてゴールとはならなかった。

 その後も韓国のクロス攻撃は続いた。しかし、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)戦の時に比べると日本はマークがハッキリしており、危ないシーンはない。ただし、日本も浅野拓磨、宇佐美貴史、川又堅碁と攻撃陣を次々に代えて活性化を図ったが、なかなかシュートに結びつかなかった。

 結局1-1の引き分けでタイムアップを迎える。両チームにとって勝つチャンスはあったが、ともにあまり高くない確率だったと言えるだろう。

 試合後、すっかり声のかれた西川が守備の手応えを語った。

「声かけるタイミングを意識しながらプレーしました。勝てませんでしたが、守備としては1戦目よりも手応えを感じた試合だったと思います。監督からの要求を選手がうまくピッチ上で表現できました」

「相手は背の高い選手がたくさんいて、そういう場合はセットプレーがカギだと思っていましたから、セットプレーの際はできる限りラインを高くして自分の出られる範囲を広くしました。だからあまりいいボールが来なかったと思います」

「PKの失点はみんな切り替えられたと思いますが、監督も言っていたのは、最後にもう少し勇気を持ってプレーできれば勝てたかもしれません」

 守備には手応えができた。あとは最後の中国戦で攻撃の手応えが持てるかどうかだ。日本に連覇の目はなくなったが、次の試合で解決すべき課題はしっかり残っている。

(記事提供:PERFORM/ePlayer)

【了】

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