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日本代表 9年前

「全てはヴァイッドの責任」。張られた予防線。中国戦は更なる新戦力テストか。指揮官の真意とは?

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「ロシアに向けて本当に日本代表を強くしようとしているんだと思う」

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西川周作は指揮官を信頼している【写真:Getty Images】

 ここまでチームの軸に据えてきた西川周作、槙野智章(ともに浦和)、森重真人(FC東京)、山口蛍(C大阪)ら代表経験が比較的豊富な選手たちを外して初キャップの選手を数多く並べれば、勝敗のリスクは高まる。

 それでも、ハビエル・アギーレ前監督が昨年10月のブラジル戦(シンガポール戦)で国内組の若手を数多くぶつけたように、外国人監督は驚くべきトライに踏み切ることがある。

 中国戦のハリルホジッチ監督がそんな采配を振るうのかどうかは未知数だ。が、何をするにしても、あらかじめ予防線を張るような弱気な姿勢は見せずに、堂々と潔く自分のやり方を貫いてほしいものである。

 3月の就任当初のハリルホジッチ監督は、2014年ブラジルW杯、今年1月のアジアカップ(オーストラリア)で惨敗した日本代表の問題点をズバリ指摘し、多くの人々に好印象を与えた。

「監督は思ったことを言ってくれる人ですし、今までにいない監督。僕はすごく好きというか、愛を感じます。サッカーだけじゃなく協会の対応とか、そういうところも思ったことを言ってくれている。ロシアに向けて本当に日本代表を強くしようとしているんだと思う」と西川もしみじみ話していた。

 そういう選手の信頼が揺らぐことのないように、指揮官にはブレない姿勢を今一度、力強く示してほしい。

 中国戦でハリルホジッチ監督がどんなアプローチを見せるのか。それは今後の代表の命運を左右する重要テーマだ。それだけに今回の彼の一挙手一投足が大いに気になる。

【了】

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