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日本代表 9年前

【識者の視点】“アジア最強”イラン戦はハリルJの試金石に。警戒すべきは6人のタレント

text by 河治良幸 photo by Getty Images

警戒すべきは6人のタレント。いずれもアジアトップの実力者

【識者の視点】“アジア最強”イラン戦はハリルJの試金石に。警戒すべきは6人のタレント
ブンデスリーガでの経験も豊富なイラン代表のアシュカン・デジャガ【写真:Getty Images】

 イランの基本布陣は若きエースのアズムンと上り調子の長身FWタレミが2トップを組む4-4-2。ベテランのMFティムリアンを軸とした展開から、ドリブルの得意なデジャガとキックの正確なヘイダリ、攻撃的な左SBハイサフィらが縦に抉ってクロスを上げるのが基本で、アクセントに一発の縦パスやカットインからのミドルシュートを使ってくる。

 20歳のアズムンはロシアのロストフに所属するストライカーで、今年1月のアジアカップで鮮やかなターンからのシュートを決めて名前を売り、そのままイラン代表の主力に定着した。空中戦で強さと大胆さ、地上戦で速さと巧さを発揮し、個人能力はアジアで5本の指には入れるレベル。まだ粗削りでポストプレーや動き出しに安定感を欠くが、エリア内ではまってしまうと並のCBでは阻止不能だ。

 主にアズムンとコンビを組む23歳のタレミは国内の名門ペルセポリスに在籍する長身ストライカー。2列目の経験もあり、足下のポストプレーを得意とする。ゴール前では質の高い動き出しとシュート力に定評のあり、味方がラストパスを出せるタイミングで一瞬でもフリーにしてしまうと危険だ。

 左ウィングを担当することが予想されるデジャガはブンデスリーガで一時代を築いた経験豊富なテクニシャンで、ケイロス監督もドリブルのテクニックは超アジア級であると評価する。良くも悪くも持ちすぎてしまう癖は若い時から変わらないが、1対1で止め切るのは難しく、特に深い位置では数的優位で対応することが求められる。

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