「仮に大分で30～35ゴールを挙げたら選ばれて当然だと思う」
ジェイ・ボスロイド【写真：Getty Images】
僕は今季、月間MVPに2度選ばれた。リーグやメディア、そしてフットボールに詳しい人々から認められることはいつでも素晴らしいことだ。このように取り上げられることは本当に嬉しい。でも、周りにいるチームメイトの存在なしにこうした栄誉を受けることは決してなかった。だから、彼らにもこの賞を捧げたい。
ゴールを決めるのは快感だし、チームが試合に勝ってきたことがこうして形になっている。Jリーグアウォーズは楽しみにしているよ。良いスーツを着て行きたいね。クラブのものはちょっとアレだから（笑）
僕自身としては、このシーズンの目標をすべて達成できた。このリーグ（J2）では普通、昇格を勝ち取ったチームの中からMVPが選ばれるということを何人かから聞いているよ。個人的には、MVPは個人として素晴らしいシーズンを送り、かつチームに大きく貢献した選手に贈られるものだと思っている。
仮に大分で30～35ゴールを挙げたストライカーがいたとすればMVPに選ばれるかもしれないし、そんなプレイヤーなら選ばれて当然だと思う。だって、ゴールを決めるのは何よりも難しいことだからね。昇格が決まったからというだけで選ばれるべきだとは思わない。
プレミアリーグには、チームは3位や4位で終わったにもかかわらず年間最優秀賞を与えられたティエリ・アンリのような選手がたくさんいる。チーム全体が達成したことよりも、一人ひとりがチームにもたらしたものが肝心なんだ。
年間最優秀賞を決めることになったとして、バルセロナに注目したとしよう。あのチームからだったら誰を選んでもいいだろう。シーズンの大半で素晴らしいからね。でも僕としては、自分が所属するチームに変化をもたらした選手を選ぶ。ナポリでのマラドーナを見てごらんよ。彼は今までで最高のプレイヤーだ。ナポリを優勝争いに絡むチームにまで仕立て上げたんだからね。
【了】
【編集部より】ジェイ選手はサッカーを通して恵まれない方々へのサポートを継続しています。本記事の原稿料は執筆者であるジェイ選手の意向により、ボランティア団体へ寄付致します。
プロフィール
ジェイ・ボスロイド
1982年、イングランド出身。アーセナルユースを経て、2000年にコベントリーでプロデビュー。以降、国内外のクラブを渡り歩き、今年よりジュビロ磐田に加入。2010年にはイングランド代表も経験。Jリーグでの登録名は「ジェイ」。
Twitter：@jaybothroyd
