【イタリア人の視点】再考したい人種差別問題。防がなければならない“間違えたレッテル”

2015年11月30日(Mon)10時44分配信

text by チェーザレ・ポレンギ photo Getty Images
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多くの外国人に対して差別的ではない日本

【イタリア人の視点】再考したい人種差別問題。防がなければならない“間違えたレッテル”
浦和サポーター【写真:Getty Images】

 まず、私を含め日本に長年在住してきた外国人にとって、日本は概して差別的な国でないということは明らかである。とりわけ日本サッカーの周りには、健全で家族のような雰囲気が漂っている。この20年間、私は日本全国のスタジアムを巡ってきたが、私や他の外国人が誹謗中傷を受けたり、そうしたものを見聞きしたということは一度もなかった。

 パトリックは今回の件について良く練られたコメントを出したが、日本で人種差別を受けたのは今回が初めてだったと言及しているのは意味のあることだ。

 事実、サッカーの周りでは人種差別に関係した出来事が起こってしまったことはある。しかし、Jリーグ、クラブ、選手、そしてサッカー界はそうしたケースに対して速やかに行動し、またそうした出来事を非難するため、とても厳しい措置を取ってきた。

 先週、私はジュビロ磐田のジェイ・ボスロイドと話をした。ジェイは初めて日本で過ごしたこの1年について語ってくれたが、彼も人種差別を受けたことはなかったと明かしている。それどころか、ジェイは日本の人々が非常に歓迎的だということを思わされてきたという。

 およそ1シーズンに渡って、浦和レッズのサポーターが横断幕やビッグフラッグなどの持ち込みを禁止されていたことは、皆さんの記憶にも新しいだろう。かの悪名高き“JAPANESE ONLY”という横断幕が原因で、浦和は無観客試合を行わなければならなかったのだ。

 このケースも今回と同様に、当事者は浦和サポーターだった。そして彼は、浦和サポーターや一般的なサッカーファンに対する多くの批判や、SNS上におけるネガティブキャンペーンの火付け役となってしまったのである。

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