パトリックはロシアW杯に間に合うのか? 外国人選手の帰化条件【弁護士が解説します】

2016年01月15日(Fri)10時26分配信

シリーズ:弁護士が解説します
text by 藥師神豪祐 photo Getty Images
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納税についても判断材料に

【2】「二十歳以上で本国法によつて行為能力を有すること」

 帰化が認められるためには、20歳以上であることが必要です。それに加え、本国の法律によっても成人の年齢に達していることが必要とされています。

【3】「素行が善良であること」

 素行が善良であることが必要になります。犯罪歴の有無や納税状況などを総合的に考慮するものと解されています。

 納税義務については、税率について複雑な点もありますが、基本的に国内に居住している場合、日本国籍のない者にも納税義務があります。

 所得税については、所得税法上、「居住者」(国内に住所を有する者や、国内に引き続き1年以上居所を有する者をいうとされています)であるか「非居住者」であるかにより、税率が異なっています。

 さらに、「居住者」は、「非永住者」と「非永住者以外の居住者」に分けられます。ほとんどのケースでは、「非永住者以外の居住者」にあたります。この場合、すべての所得に対して課税がなされます。

 また、日本の所得税と異なる規定を置いている国との関係では、二重課税の防止のため、租税条約で「居住者」に該当するかの判定方法を定めています。

 また、住民税に関しても、国内に居住している場合には課税されます。

 このような納税の義務を果たしているかについても、帰化を許可するかについての判断材料とされています。

【4】「自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること」

 生活に困ることがなく、日本で暮らしていけることが必要になります。この条件は、本人だけでなく、配偶者やその他の親族の資産などで安定した生活ができればよいとされています。

【5】「国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと」

 帰化するためには、原則として無国籍であるか、帰化によってそれまでの国籍を喪失する必要があります。

 例外的に、本人の意思によってその国の国籍を喪失することができない場合は、この条件を備えていなくても、帰化が許可されることがあります。例えば、ブラジルは国籍離脱を認めていないようですので、この場合にあたります。帰化が認められた場合には、ブラジルとの二重国籍となります。

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