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Jリーグ 8年前

Jリーグが歩む“国際化”の意義とは。ズラタンが語った外国人選手の役割。近づいた日本とスロベニアの距離

text by 今関飛駒 photo by Getty Images

ズラタンが語った国際化の重要性

Jリーグが歩む“国際化”の意義とは。ズラタンが語った外国人選手の役割。近づいた日本とスロベニアの距離
浦和のズラタンは「多くの国の選手がプレーするのは良いことだ」と語っている【写真:Getty Images】

「多くの国の選手がプレーすることは非常に良いことだと思う」。浦和レッズのズラタンは言う。2012年に大宮に加入して以降、今季でJリーグ4年目となるスロベニア人ストライカーは、海外の経験を伝えるのも外国人選手の重要な役割だと語っている。

「海外から来た選手はいろんな経験を良い見本としてJリーグにもたらしてくれる。自分たちのチームにヨーロッパがどういうやり方をしているのか、ヨーロッパのスタイルは何なのかというのを日本に伝えるのは重要なことだ。彼らに違った形を教えてあげるのも、非常に良いことである」

 そして、今季の浦和にはもうひとりのスロベニア人選手が加入した。9年前にも母国のドムジェレでプレーし、代表でも共に戦ったブランコ・イリッチだ。彼の獲得にも、ズラタンの助言が少なからずあったようだ。

「監督から彼(イリッチ)のことを聞かれたときには知っている限りのことを話した。獲得が決まりかけたときには、浦和のことも伝えた。クラブは良い選択をしたと思う」

 イリッチ本人も、代表でチームメイトだったズラタンからJリーグの話しを聞き、ポジティブな印象を持ったと語っている。

「オファーをもらう前から、ズラタンには代表で大宮時代からJリーグや日本の話を聞いていた。そのときから、良いことばかりを聞いているよ」

 来月で33歳になるイリッチはこれまで母国スロベニアの他、ロシアやスペイン、キプロスなど7ヶ国でプレーし、ヨーロッパリーグやチャンピオンズリーグの出場歴もある。スロベニア代表としても60試合以上に出場しており、ズラタンの言う「ヨーロッパのやり方を伝えることが重要」という選手像に当てはまる選手だ。

 イリッチが若手の際にスロベニアで指導していたというミハイロ・ペトロヴィッチ監督も、「彼は国際経験が豊富な選手であり、我々のサッカーのフィロソフィーにマッチする選手だ。欧州でのプレー経験もあり、非常に経験豊富な選手である」と、“国際経験”を高く評価している。

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