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日本代表 8年前

「なでしこの分も…」。世代交代の急先鋒へ、遠藤航が語る代表定着への思い【代表現場レポート】

代表チームにとって避けては通れないのが世代交代。五輪、W杯で栄光を築いたなでしこジャパンもこの課題をクリアできなかったこともあり、リオ五輪への道を閉ざされた。それだけに遠藤航にかかる期待は大きい。本人も代表定着への思いを強くしている。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「運動量や球際で戦うこと、野心を持てというところ」

遠藤航
遠藤航【写真:Getty Images】

 7日から千葉県内で行われている日本代表国内組合宿も2日目。初夏のような陽気に見舞われた8日は午前中に守備、午後に攻撃の守備戦術確認をそれぞれ2時間みっちりと行った。

 前夜合流した永木亮太(鹿島)を含む25人がグランドに姿を現し、午前練習には前日別メニューだった金崎夢生(鹿島)も合流した。が、終盤は彼と前日のフィジカルテストの数値が芳しくなかった米倉恒貴(G大阪)が再び別メニューに。

 午後も彼ら2人は参加せず、さらには練習中に森重真人(FC東京)が右足首をネンザするアクシデントも発生してしまった。この合宿も全てが順調とは言い切れない部分もやはりあるようだ。

 それでも、指揮官の熱血漢と厳しい要求は普段と全く変わらなかった。午前練前には西川周作(浦和)らGK3人を呼んで直々に指導。午前練後には槙野智章(浦和)らセンターバック5人に厳しい口調で話をした。

 午後も練習前にボランチの柏木陽介と遠藤航(ともに浦和)と柴崎岳(鹿島)を呼び、続いて斎藤学(横浜)や小林悠(川崎)ら招集回数の少ない4人に個別の説明をした。

 遠藤航は「もとから1人1人話すと言われていたけど、『まだまだ物足りない』って話で、全体に言っていたのとそんなに内容は変わらなかった。運動量や球際で戦うこと、野心を持てというところを強調された感じです」と淡々としていたが、ハリルホジッチ監督の言わんとするところを今一度、脳裏に刻み付けた様子だった。

 こうやって選手個々へのアプローチを盛り込みながら、指揮官は工夫を凝らしたトレーニングを行った。午前中はロープを使って距離感や間合いの確認するなど、自らが「ゾーンプレス」と称したコンパクトにボールを奪いに行く守備を徹底。午後はダイレクトや裏を狙う動きを意識しながら攻撃戦術を多角的に刷り込んでいった。

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