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フィッカデンティ監督、日本の“臭いものには蓋をする”精神に苦言

text by 編集部 photo by Getty Images

マッシモ・フィッカデンティ
サガン鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督【写真:Getty Images】

 明治安田生命J1リーグ1stステージ第4節が19日に行われ、サガン鳥栖は横浜F・マリノスに1-2で敗れた。

 最終的には横浜FMが勝利を挙げたが、鳥栖のマッシモ・フィッカデンティ監督は試合開始直後の富樫敬真のゴールがオフサイドだったのではないかと指摘する。記者会見で「審判に関してはこちらが準備して何をするかとは違った話で、他の方がやることに関しては手を出せない」と述べ批判を避けつつも「こちらとしてはあまり納得のいかないゴール」と不満をあらわにしている。

 そしてこの試合に関してもう一つ疑問に思ったことがあるという。フィッカデンティ監督は「試合の中でもゴールによっては映像が流れたり流れなかったりということがありましたが、試合の流れの中でゴールが入った場合に映像を流すのであれば全てのゴールを流すべきですし、流さないなら流さない、そういうところもフェアプレー。都合が悪いのかわからないですけれども…」とスタジアムの大型ビジョンで再生されなかったことに対し苦言を呈している。

 誰かを責めるわけではないと強調したが、「サッカーの中でフェアプレー、フェアプレー、フェアプレー、フェアプレー…と言われている中の一つの要素に入ってくるのではないか。やはり映像を流す流さないというところで、流さなければ空気も『おかしいんじゃないか。なぜ流さないのか?』となり、理由の話にもなってくる」と主張。きわどいプレーのリプレイ映像を流そうとしない、日本の“臭いものには蓋をする”精神に異議を唱えた。

 チームの出来には満足しているというフィッカデンティ監督だが、「(リプレイを)流さないなら全部ながさない、流すなら全部流すという形でやるべきではないだろうか」と繰り返し述べるなど少々後味の悪い敗戦になってしまった。

(取材:チェーザレ・ポレンギ、文:舩木渉)

【了】

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