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CLベスト4、1stレグ。BBCに潜むレアルの二面性。“C”の代役を務めた汗かき役の貢献度

text by 今関飛駒 photo by Getty Images

0-0というスコアはマドリーにとって不利か?

ジダン
レアル・マドリーのジネディーヌ・ジダン監督【写真:Getty Images】

 試合後、ジダン監督は「我々は上手く守った。後半はボールを多く持って得点を奪うチャンスがあった。もっと良い結果を得るに相応しかったから少し残念だけど、非常に良い守備を見せた」と、守備面を高く評価している。

 では、アウェイゴールを奪えなかったことはマドリーにとって不利な結果だったのだろうか。

 大会が現名称に代わって以降、1stレグが0-0で終わったケースは30回ある。そのうち、2ndレグをホームで戦うチームが勝ち上がったのは21回。過去のデータだけを参照すれば、マドリーの突破の確率は70%である。ちなみに、これが1-1であれば61.7%に下がる。

 シティはアウェイゴールを奪えば引き分けでも勝ち上がりが決まるため、一見するとシティ有利とも思えるが、過去のデータを見れば一概にはそうとも言えない。

 もちろんマドリーがアウェイで勝利すれば突破の確率は飛躍的に上がるのだが、2試合トータルで考えた場合、0-0というスコアは非常に現実的でありながら、マドリーにとって有利な結果である。

 シティは2ndレグでアウェイゴールを奪えば優位に立つことができるが、過去のデータに加えてマドリーのホームでの実績を踏まえれば、1stレグでゴールを奪っておきたかったところだろう。

 マドリーはロナウドが2ndレグに間に合うとも報じられているが、ベンゼマが負傷によってハーフタイムで交代となっている。現状ではベンゼマの2ndレグ出場は不透明だが、BBCの一角を欠いて臨むことになれば、マドリーは再び違った一面を見せることになるかもしれない。

(文:今関飛駒)

【了】

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