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ネイマールをセレソンの中心に。ドゥンガ監督第二期。闘将がクラッキを主将にした理由【フットボールと言葉】

シリーズ:フットボールと言葉 text by 竹澤哲 photo by Getty Images

ネイマールを中心としたチーム作りへ

 ドゥンガ自身もネイマールを中心にチーム作りをしていく方針であることを明らかにしている。

「ペレ、ロマーリオ、ガリンシャ、ベベットといった選手のように、彼は決定的な仕事をする、他の選手とは異なった存在だ。しかしそのような選手を活かすには、しっかりとした組織プレーが必要になってくる。彼を支えることのできるようなチームでなければならないのだ」

 またコロンビアとの親善試合が行われる前日記者会見の席上では、ドゥンガはセレソンの新キャプテンにネイマールを指名したことを発表している。ドゥンガのようなタイプのキャプテンシーを持つ選手を選ぶと誰もが思っていただけに、ドゥンガがネイマールを指名したことはサプライズでもあった。

「彼はフットボールにおいてお手本となる選手だ。彼には責任感を持ってもらいたいし、彼自身も喜んでくれた」

 たしかに他の代表に目を向けても、アルゼンチン代表がメッシであり、ポルトガル代表がクリスティアーノ・ロナウドと、近年の傾向として実力的に上のものが選ばれるのかもしれない。ドゥンガはさらに理由を挙げた。

「ネイマールは挑戦し、勝利するのが好きだ。この2つのことはキャプテンとして絶対に持っていなければならないものだ」

 しかしながら、ネイマールだけにリーダーの役割を担ってもらうとはドゥンガも考えていない。「セレソンにはキャプテン以外にも、リデランサを持った選手が複数必要とされている」とドゥンガは説明した。

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