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Jリーグ 8年前

磐田、待望の2nd初勝利。課題残るも、流れ変えうる勝点3。光明はトップ下・川辺駿

text by 青木務 photo by Getty Images

「1個勝つことによって安堵感は出るから」

 先制ゴールも川辺のフィードがきっかけだったことからも、彼がチームの攻撃の一翼を担っていたのは明らか。“トップ下・川辺”のノビシロは大きい。少なくとも、そう思わせるだけの働きは見せていると言える。

「自分が降りても、前でボールを受けてもいい距離感でやれた。自分が持った時に(味方が)走り出すということが増えたと思うし、ジェイやアダをパスコースとして見る機会も増えた。鳥栖戦よりもパスを出す回数も多かったし、それがゴールにも繋がったと思う」

 鳥栖戦から中3日で臨んだ福岡戦だったが、この短期間でもアップデートがあった。今後は相手のマークもさらに厳しさを増すと思われるが、それを撥ね退けるだけの活躍を見せて欲しいものだ。

「1個勝って流れが変わるかといえばそうではないだろうけど、1個勝つことによって安堵感は出るから」

 名波監督は1勝の必要性をこのように述べていた。今週末に磐田は天皇杯1回戦を戦うことになっており、日本代表のW杯アジア最終予選も行われるため、リーグ戦再開までは少し期間が空く。

 勝利した流れが切れてしまうのは残念だが、いい意味で福岡戦の勝利を忘れて、次のヴィッセル神戸戦に臨むべきだ。1勝して流れが変わらないのならば、2勝、3勝と勝ち星を重ねていくしかない。課題を露呈しながらも勝利できた。この事実を糧に、J1残留へ邁進していくことが求められる。

(取材・文:青木務)

【了】

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