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潜入! 韓国“珍”スタジアム。スキージャンプ台とサッカー場が合体した理由とは? 関係者に聞く

韓国に脅威のスタジアムが誕生した。なんとサッカー場とスキージャンプ台が合体しているのだ。珍妙な光景に現地でも驚きの声があがっているが、なぜこのようなスタジアムが完成したのだろうか。現場に行き、関係者からその理由を聞いた。(取材・文:キム・ドンヒョン)

text by キム・ドンヒョン photo by Kim Donghyun

Kリーグクラブによる斬新すぎる取り組み

 このコラムを読まれる前に、読者の皆さんにまず聞きたいことがある。あなたはスキージャンプ競技場で行われるサッカー試合について聞いたことがあるのだろうか。おそらく“ない”と答える人が大半であろう。

 筆者も今までサッカーはサッカー専用スタジアムか、陸上トラックがついてある総合競技場にて行われるべきだと考えていた。それがある種のルールだと思っていたからだ。

 しかし、よく考えると必ずしも定められた空間で試合が行われるべきではないことに気づく。規格さえ整えていたらどこで試合をしてもかまわない。だとするとサッカースタジアムでない場所でサッカー試合を開催したらどうなるだろうか。

 その斬新な考えから出発した奇策を現実に成し遂げたクラブがある。韓国北東部に江原道(韓国は8道で構成。日本の県と同様の概念)に位置する江陵(ガンルン)をホームタウンとする韓国Kリーグチャレンジ(2部)の江原(カンウォン)FCだ。

 江原FCは今月行われるホーム4試合を2018年冬季五輪開催地と内定されている平昌(ピョンチャン)にあるスキージャンプ競技場のアウトラン(Outrun、スキージャンプで着地をする四面)で開催した。もちろんKリーグの許可の得たうえでの開催だ。ファンの間でも「異彩を放つスタジアム」と噂されているその現場を現地で取材した(取材日9月24日)。

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