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日本代表 8年前

豪州代表、ハリルJに恐れなし。日豪戦へ不安要素は皆無。“天敵”ケーヒルが狙うは「10年前」の再現

text by 植松久隆 photo by Getty Images , Taka Uematsu

コンディションは万全。ケガ人続出の日本とは好対照に

 ここまで最終予選の3戦で、勝ち点7を積み上げグループBの首位を走る豪州。9月のUAE、10月のサウジアラビアと2度の中東での苦しいアウェーを1勝1敗と勝ち点4で終えたのは、今後の非常に大きなアドバンテージになる。

 今回の日豪戦に臨む過程では、ホームの豪州がサウジ戦の後に遠路はるばるの移動で、時差と気候差のダブルパンチを食らった。一方、日本は移動はあれど、時差は気にならないレベル。気候馴化も、豪州の中東の酷暑から春も深まっているのに10℃を切るメルボルンの気候への馴化の方がはるかに厳しい。

 そんなこともあって、この日程に関しては、選手からも「ホームなのにフェアじゃない」との恨み節も聞かれた。しかし、それも今の好調の豪州には、さほど大きな問題ではないようだ。

 大一番を直前にしての両国のコンディションやケガ人の状況を比較すると、その差は歴然だ。サウジアラビア戦の後、幸い大きなケガ人が出なかった豪州は帰国後のリカバリーも至って順調。前々日練習には、ジェディナクがピッチ上での練習には加わらず、プールでのリカバリーに努めたが、その後のファンサービスには顔を出した。

 さらには、前日会見で「試合に向けて万全」と本人が語るように、その後の練習では公開された範囲ではチームメイトと同じメニューで汗を流した。その前日練習には、第3GKのアダム・フェデリーチ(ボーンマス)が軽い鼻風邪で大事を取ったが、これは大勢には何の影響もない。長友、酒井宏、岡崎といった主力のケガ、上がらないパフォーマンスなどコンディション面の不安が募る日本とは、あまりに対照的だ。

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