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Jリーグ 8年前

残留争いに巻き込まれた磐田。原点回帰で狙う勝ち点3。3週間の中断と3日間のキャンプ

text by 青木務 photo by Getty Images

静岡県御殿場市でミニキャンプを敢行

 タイスコアのまま時計の針を進め、勝ち点1が取れるならそれでもいいだろう。しかし実際は、最後の最後で甘さを露呈した。新潟戦の前週に行われた湘南戦では後半に主導権を握り、勝ち越すことはできなかったがポイントを上乗せする結果は得た。もちろん、勝利が求められる試合だったことを忘れてはいけないが、最後まで歓喜を目指して戦い抜くことで掴んだ最低限の成果でもあった。

 今の磐田にとって、引き分けは『負けなかった』と同義だ。勝ちきれなかったと悔いるのは、勝ち点1を獲得してからでいい。その『負けなかった』を得るにはアクションを起こし続け、勝利への意思を前面に押し出すしかない。

 リーグ再開を目前に控えた10月18日、磐田は静岡県御殿場市でミニキャンプを敢行した。時之栖スポーツセンターは、天然芝と人工芝のグラウンドはもちろん、宿泊施設や温泉を備える。プロアマ問わず様々なチームが訪れており、今回は磐田の他に台湾女子代表もこの地で合宿を行っているようだった。

 もう少し早い段階で合宿を行いたかったようだが、スケジュール調整の都合もあり、名古屋戦直前となった。磐田市内のホテルを拠点とし、いつもと同じ練習場で調整していく案もあったが、名波浩監督は「それだと自分たちで通えてしまう」と見送った。

 また「1人部屋が増えちゃうとあまり意味がないから」とも話しており、あくまで2~3人で一部屋という共同生活スタイルを望んだ。その理由はコミュニケーションの“濃さ”を重視しているからだ。

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