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Jリーグ 7年前

ルヴァン杯決勝でPK失敗の呉屋大翔、直後の試合で先発起用。指揮官の「メッセージ」

text by 舩木渉 photo by Getty Images

大学時代に開花。3年連続得点王に

ルヴァンカップ決勝PK2016
ルヴァンカップ決勝では、日本代表GK西川周作にPKをセーブされた【写真:Getty Images】

 だが、関西学院大学進学をきっかけに眠っていた得点力が開花する。1年次の前期からトップチームのリーグ戦に絡み始め、後期になるとレギュラーに定着。2年生からは3年連続関西学生リーグ1部得点王に輝いた。

 2013年は19試合24得点、2014年は21試合27得点、2015年は21試合30得点と、リーグ戦で1試合1点を超えるペースでゴールを積み重ね、4年生で夏季ユニバーシアードに日本代表として出場。呉屋に導かれた関西学院大学は2015年に4冠(関西学生リーグ、関西選手権、総理大臣杯、大学選手権)を達成し、個人でも関西学生リーグMVPを受賞と、タイトルを総なめにした。

 文字どおり「大学No.1ストライカー」の評価を引っさげ、数あるオファーの中からG大阪を選んだ呉屋は、ここで再び高い壁にぶち当たる。「プロ」という壁だった。

 G大阪U-23の一員として出場したJ3では10試合7得点と輝いているが、J1ではまだゴールを挙げられていない。ここまで途中出場中心ながら12試合に出場して、ゼロだ。そこで巡ってきたルヴァンカップ決勝での大チャンス。

 途中出場し、延長後半終了間際にはポスト直撃のシュートを放った。あと一歩だった。「あのチャンスを決めきれなくて、本当に悔しかった。監督から『いけるか?』と言われて、僕は自信を持っていたので、すぐに『いける』と返事をした」と呉屋は語る。そのPKで失敗してしまった。

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