明らかに減った不用意なミス
2016シーズンの主戦場はボランチだったが、仙台戦では左サイドバックで出場した宮崎智彦【写真：Getty Images】
全体的にミスが際立つような試合ではなかったが、嫌な失い方をしなかったことは大きかった。スコア以上の差を突きつけられた前節の浦和レッズ戦、チームの課題であり続けた『奪った後のファーストプレーの質』の低さは深刻だった。宮崎は「弱気というか、後ろ向きというか……。もっともっと大胆に、失うものはないくらいの感覚でやっていかないといけない。もっと積極的なミスを増やしていきたい」と静かに語っている。
仙台戦はボール保持の時間が長かったこともあり、『奪った後』がフォーカスされることはなかったが、ミス自体が少なかったということでもある。不用意なパスミスは数えるほどで、それも常に意図のあるもの。宮崎の言う「積極的なミス」だった。
「縦ズレ、横ズレのスライドも非常にスムーズで、ハモン・ロペスの個のところと、野沢（拓也）に入った後の（リャン・）ヨンギと奧埜（博亮）など2列目の侵入も十分に防げていたんじゃないかなと。前半終了間際の決定的なシーン以外はほとんど危ないシーンもなく、非常にコンパクトにできていたんじゃないかなと」
名波監督が手応えを得たように、前半は野沢にほとんど仕事をさせなかった。
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