クリーンシートに貢献した両CB
ユナイテッドにとって、大きい勝利となった。トッテナム戦までの直近5試合で1勝4分。ゲームを支配し、内容も充実していたものの、追加点を奪いきれずに終盤に追いつかれるという試合が続いていた。
モウリーニョ監督も試合後に話したように、今回のトッテナム戦はここ数試合に比べれば内容はいいものではなかったが、勝ち点3を取り切ったことが重要だ。こうした勝利を積み重ねていくことがチームの士気の向上にも繋がるはずだ。
クリスティアン・エリクセンやデレ・アリ、途中交代のムサ・シソコなどを中心とするトッテナムのスピーディーな攻撃に苦戦したものの、クリーンシートでチームの勝利に貢献した守備陣は集中力を90分間保ち続け、相手のエースであるハリー・ケインに決定的な仕事をさせなかった。
特にフィル・ジョーンズとマルコス・ロホの両CBの働きは素晴らしいものであった。スペースをしっかりと埋め、フィジカルコンタクトでも負けることはなかった。前に出て縦パスをカットするシーンも見せ、終盤のトッテナムの猛攻に耐えきれたのは彼らの働きが欠かせなかった。
バイリーが膝の怪我から復帰してきても、ジョーンズとロホを起用しているのはモウリーニョ監督がこのCBコンビを高く評価しているからに他ならない。クリス・スモーリングが復帰してきてもそう簡単にポジションを譲ることはない。
ユナイテッドが強いときは守備の強固さがあった。2006/2007シーズンからのプレミア3連覇時にはネマニャ・ヴィディッチとリオ・ファーディナンドというCBにエドウィン・ファンデルサールが最後の砦として立ちはだかった。今回のクリーンシートを自信として、高いパフォーマンスを継続したいところだ。
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