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J1王者鹿島が天皇杯も制覇。延長にもつれた川崎Fとの激戦を制す

text by 編集部 photo by Getty Images

鹿島アントラーズ
天皇杯を制した鹿島アントラーズ【写真:Getty Images】

【鹿島アントラーズ 2-1 川崎フロンターレ 天皇杯決勝】

 天皇杯決勝が1日に行われ、鹿島アントラーズと川崎フロンターレが対戦した。

 元日の風物詩である天皇杯決勝は、今年はガンバ大阪の新本拠地である吹田スタジアムで開催。2016年のJ1年間王者である鹿島と、クラブ史上初のタイトル獲得を狙う川崎Fが激突した。

 チャンピオンシップ準決勝の再戦ともなった一戦は、雪辱を果たしたい川崎Fが積極的に先制点をを狙っていく。13分には大久保が良い形で抜け出してゴールを脅かし、18分にも小林の鋭いシュートがGK曽ヶ端に阻まれるチャンスがあった。

 36分には鹿島にも決定的な形。柴崎のヒールパスを受けた山本が左サイドからクロスを入れ、ゴール前で合わせた西のシュートがゴールネットに収まったが、山本がパスを受けた時点でオフサイドの位置にいたため得点は認められなかった。

 流れの中から生み出すチャンスの数で上回っていたのは川崎Fだが、堅守で凌いでいた鹿島は前半終了間際にセットプレーから先制点を奪う。42分、右サイドのCKから遠藤が鋭いボールをゴール前へ送り、山本がヘディングで合わせたボールがGKの手を弾いてゴール左隅へ。鹿島が1点のリードで前半を折り返した。

 ハーフタイムには両監督がそれぞれ動きを見せる。鹿島は先制点を決めた山本がベンチに下がり、ファン・ソッコと交代。川崎Fは登里に代えて三好を入れる。

 この交代が明暗を分ける形で、54分には川崎Fに同点のゴールが生まれた。大島が小林へ縦パスを送ると、小林はこれをスルーして三好に預けつつエリア内へ侵入。三好からのラストパスを受けた小林がファン・ソッコからのプレッシャーをブロックしてシュート体勢に持ち込み、ゴール左隅へ右足シュートを突き刺した。

 さらに65分には再び小林に逆転ゴールのチャンス。カウンターから鹿島エリア内に持ち込んで左足でシュートを放ったが、ボールは惜しくも左ポストに嫌われて2点目はならなかった。87分にも中村憲剛のパスから小林に決定機が生まれたが西にブロックされ、そのまま1-1で後半タイムアップ。試合は延長戦へもつれ込んだ。

 延長前半の立ち上がりには鹿島が怒涛の猛攻で勝ち越しのゴールを奪う。88分から交代で入っていたファブリシオが前線へ抜け出し、浮き玉でGKチョン・ソンリョンを破ったが、エドゥアルドがゴールライン手前でクリア。このプレーで獲得したCKからのボールに合わせた西のヘディングもクロスバーに阻まれたが、その後の流れから最後はファブリシオが豪快なシュートを蹴り込んだ。

 延長後半にはGKチョン・ソンリョンもセットプレーで前線に上がるなど必死に同点ゴールを狙った川崎Fだが、結局そのまま1点差を返すことができず。鹿島が6大会ぶり5回目の天皇杯優勝を飾り、リーグとの今季2冠を達成。通算のタイトル獲得数は19となった。

【得点者】
42分 1-0 山本脩斗(鹿島)
54分 1-1 小林悠(川崎F)
94分 2-1 ファブリシオ(鹿島)

【了】

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