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セリエA 7年前

ミラン、新指揮官のもとチームは成長。本田はバックアップとしての存在感を放てず【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ中間査定 text by 神尾光臣 photo by Getty Images , Editorial Staff

モンテッラ監督のもと久々のタイトル獲得。イタリア人若手を積極起用

モンテッラ
今季から就任したヴィンチェンツォ・モンテッラ監督【写真:Getty Images】

 UEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得を目指す他のクラブと比較すると、戦力補強はかなり大人しめ。開幕に向けてファンやメディアの間には不安の声が大きかったが、それを一掃する躍進を見せた。リーグ戦では直接対決でユベントスを破り、一時期は2位と同勝ち点まで迫った。

 その最大の秘訣は、なんといってもヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の就任であった。攻撃時には3バック状に展開する4-3-3のシステムをベースに、サイドアタックを中心としピッチを広く使う攻撃と選手が勤勉に動く組織守備の両立に成功した。しかも、若手を中心に据えてだ。

 ジェノアから出戻りのスソを攻撃の主軸として定着させ、5ゴール6アシストと活躍させている。また主将のリカルド・モントリーボの故障を機に、生え抜きの新鋭マヌエル・ロカテッリをアンカーに抜擢。カルロス・バッカ不調の折にはラパドゥーラにチャンスを与えて主力級に育てるなど、イタリア人の若手を使いながら戦力の底上げを計るというクラブのリクエストにもきちんと応えている。

 ピッチでも堅実に成績を出せる集団となる。12月末に行われたスーペルコッパでは、PK戦の末にユベントスを下してクラブに久々のタイトル獲得をもたらした。前半戦終了時は勝ち点36と順位は5位だが、昨年末のスーペルコッパ参戦のために1試合未消化であることに留意する必要があるだろう。

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