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ドルト、逃し続けた“ワンチャンス”。超攻撃的姿勢で圧倒も…ベンフィカに叩き込まれた「CLの心得」

text by 本田千尋 photo by Getty Images

決勝点のベンフィカFW「それがCLの心得だ」

ベンフィカ
決勝点となるゴールを決めたベンフィカのコンスタンティノス・ミトログル【写真:Getty Images】

 しかし、先制点を奪ったのは、ベンフィカだった。

 48分、ピッツィが右のCKを蹴る。ルイゾンがヘディング。そのボールをミトログルーが左足でつっかけるようにしてトラップして、そのまま押し込んだ。

「オレたちにチャンスはそんなに多くはなかった。だが、その中の1つをモノにしたんだ」(ミトログルー)

 数多くのチャンスを作り出しながらゴールを決めきれず、逆に先制点を奪われたことで、流れはベンフィカに傾いていった。

 57分にはPKのチャンスをオーバメヤンが決めきれず、エースは62分にシュールレと途中交代になった。ドルトムントの勢いは弱まっていく。引いたベンフィカの老練な守備を崩せない。84分にはプリシッチのミドルシュートがラウル・ヒメネスの右足に当たってコースが絶妙に変わったにもかかわらず、GKエデルソンのスーパーセーブで防がれてしまう。“ツキ”にも見放されていた。

 試合は0-1のまま終わり、ドルトムントはベンフィカとの1stレグを落とした。

 ベンフィカ戦で出番のなかった香川真司は「いくら前半にいい試合をしていても、ワンチャンスを決められたら意味がない」と振り返る。

 決勝点を決めた殊勲のミトログルーは「最初のチャンスはモノにしなければならない。それがチャンピオンズリーグの心得だ」と言葉を残した。

 最初のチャンスをモノにするかどうか。それは2ndレグでも分水嶺となりそうだ。

(取材・文:本田千尋【リスボン】)

【了】

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