湘南の新主将、菊地俊介。高山の長期離脱で引き継いだ大役。2ゴールで消し去った“トラウマ”

2017年04月14日(Fri)15時28分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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「本当にこのサッカーでもっと上に行きたい」

 ただ、今シーズンのメンバーを見渡したときに、開幕から独走状態でJ2を制した2014シーズンを戦ったメンバーは、秋元と藤田の他にはベテランのDF島村毅と同期入団のMF石川俊輝しかいない。

 しかも、昨シーズンの秋元はFC東京でプレーしていて、石川は最初の2年間はリザーブや途中交代が多かった。藤田は2014シーズンの開幕直後にアルビレックス新潟から加入し、島村はさまざまな守備的なポジションを務められるユーティリティープレーヤーという位置づけだった。

 翻って菊地は、ルーキーイヤーの2014シーズンの開幕戦からレギュラーとして活躍。永木亮太(鹿島アントラーズ)とのボランチコンビでJ2制覇に貢献し、翌2015シーズンには年間総合8位で悲願のJ1残留も果たした。

 昨シーズンこそ大けがで一時停止を余儀なくされたが、それでも2012シーズンから指揮を執る曹監督のもとで育まれてきた「湘南スタイル」を、最も理解している一人という自負も抱いていた。

「長くやっているので、そういうところはあります。まずは前へ行くところ。ドリブルでボールを運ぶのもそうだし、縦パスを入れてスイッチを入れる役目を果たすのもそう。球際の激しさや攻守の切り替えの速さは、僕が1年目のときから湘南というチームの特徴だと思っているので」

 2015シーズンのオフには永木とDF遠藤航(浦和レッズ)、MF古林将太(名古屋グランパス)がそれぞれ移籍。現在は復帰しているが秋元も1年間チームを離れ、昨シーズンのオフにはMF菊池大介(レッズ)と同期加入のDF三竿雄斗(アントラーズ)、FW大槻周平(ヴィッセル神戸)も乞われて旅立った。

 菊地自身も2015シーズンのオフに、サガン鳥栖からオファーを受けている。中盤におけるダイナミックなプレーが評価されたが、迷うことなく残留を決めている。

「その話が来たのがちょっと遅かった、というのもありますけど、一番は曹さんがいるからというか、本当にこのサッカーでもっと上に行きたい、上に行けると思ったので。自分の1年目からずっと一緒にやってきたので、求められるサッカーも理解していたので」

 いつも大きな背中で進むべき方向を示してくれる、曹監督の存在を契約延長の理由にあげた菊地は、シーズン中に25歳になる2016年へこんな抱負も抱いていた。

「もう若手とは言えない。僕や三竿はずっとJ1で試合に出させてもらって、いろいろな経験もした。(菊池)大介や(石川)俊輝を含めて、同じ1991年生まれの選手が中心でやっていかなきゃいけない」

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