旭日旗はなぜサッカースタジアムで禁止なのか? 関係ない日本側の主張、知るべき国際ルール

2017年04月27日(Thu)11時14分配信

text by 清義明 photo Getty Images
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自衛隊が使っているから問題ない? シャルケでは軍事標章は禁止

旭日旗
アジア以外の国との国際試合において「旭日旗」による応援はもはや野放し状態になってしまっている【写真:Getty Images】

 そしてさらに、日本サッカー協会はその主管試合(代表戦)においては「政治・思想・宗教・軍事・差別的な主義、主張、観念を表示、若しくは連想させるような」旗や横断幕を禁止している。これによると、戦前に日本海軍の軍艦旗、また陸軍の連隊旗として使われており、また現在では海上自衛隊の旗として使われている旭日旗は明らかに規約違反となる。

 これについて違った解釈もありうるだろう。例えば、一部にナチスのハーケンクロイツ(鍵十字)ならともかく、旭日旗は自衛隊も使っているもので問題はないはずだという意見もあるようだ。

 これに関しては、例えば内田篤人選手が所属するシャルケ04のスタジアムの禁止意匠規定(http://www.schalke04.de/fileadmin/images/Hauptseite/Fans/Fanbelange_Rechte_Symbole.pdf ※PDF注意)を参照されたい。現在のドイツ軍が使用している軍事標章である鉄十字も禁止されていることがわかるだろう。欧州サッカージャーナリストもドイツのスタジアムで鉄十字がスタジアムに出たら大問題になるだろうと筆者の取材に答えている。これからすると旭日旗と鉄十字は同じスタンスで理解できるかぎり、文字通り旗色が悪い。

 ただし「軍事的標章」であるはずの旭日旗に関して、日本サッカー協会は玉虫色の対応をしてはいる。おおざっぱにいえば、中国と韓国の試合のときは事前チェックなどで露出することを防ぎ、ほかの国との試合では放置しているのである。

 一方、Jリーグでは先日ガンバ大阪がナチスの意匠の旗を出したことが問題になったが、「政治・宗教的」なものは個別のクラブチームの試合規約で禁止されていることが多いが、ここには「軍事的なものを連想させるもの」という規定はどこも見当たらず、そのために旭日旗はアジアとの国際試合以外では野放しになっており、ほぼ日常の応援風景で見られるようになっている。

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