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鉄壁ユーベに付け入る隙は? 2点先行の状況。モナコ相手に懸念材料があるとすれば…

現地時間9日、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndでモナコをホームに迎えるユベントス。アウェイで行われた1stレグで2-0と快勝し、決勝進出に向けて盤石とも思える状況だ。まさに鉄壁と言えるイタリア王者の守備力だが、付け入る隙があるとすればそれは何なのだろうか。(取材・文:神尾光臣)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

あまりに大きい2点リード。1stレグで築かれた数字以上のマージン

モナコとの1stレグを2-0で制し、2点のアドバンテージをもつユベントス
モナコとの1stレグを2-0で制し、2点のアドバンテージをもつユベントス【写真:Getty Images】

 1stレグでユベントスは優位に立った。アウェイで相手にゴールを許さず、2点を奪ったというアドバンテージは大きい。モナコが90分間で逆転の決勝進出を狙うには、この2ndレグで3ゴール差をつけなければならず、延長戦に持ち込むにしても失点を許さずに2点を奪わなければならないわけだ。

 ただ果たしてそれが、守備の堅いユーベに対して可能なのか。1stレグではジャンルイジ・ブッフォンのファインセーブに少なくとも2度助けられたシーンは確かにあった。だが、14本あったモナコのシュートのほとんどは、組織守備でコースを切られた末に打たされたものだ。攻撃でもユーベはあっさり敵の弱点を突いた。

 選手個々の力量と経験値、またチームとしての完成度を見せつけたという意味でも、1stレグで築いたマージンは点差以上に大きいものがあったと言える。「ユーベは我われのストロングポイントを全てブロックした。明日結果を出したいと思うなら何かを変えなければならない。さもなくば1stレグの繰り返しになる」。8日の記者会見で、モナコのレオナルド・ジャルディム監督は語った。

 しかし、ユーベのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は警戒する。「サッカーの試合中には、何が起こるかわからない。相手には若いタレントが揃っているし、集中力を高めて臨まなければならない」。ユーベが足をすくわれるとしたらどういうところか。そこをモナコに付け入られる可能性はあるのか。2ndレグの焦点は、そこにある。

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