フットボールチャンネル

【U20】俺が試合を決める! 短期決戦のW杯、日本に必要な“ジョーカー”たちの輝き

text by 舩木渉 photo by 舩木渉

ドリブルで切り裂く遠藤、パワフルにゴールを陥れる田川

 現U-20代表では左サイドでの起用が想定される。「自分は途中から流れを変える選手としても意識している」と語る、横浜F・マリノス所属のドリブラーは、ゴールに向かう自分の姿をハッキリとイメージできていた。

「右に(堂安)律がいて、あいつがカットインしてきたら結構中を見てくれているので、そこで結構(自分と)合うことは去年からあったし、そこは意識しています。僕がボールを持ったら裏に抜け出した選手を見るように心がけています」

 得意とする強気の高速ドリブルと、裏へ抜けるスピード溢れる飛び出し、そして右足のフリーキックはゴールが欲しい場面でチームに必要な大きな武器になるだろう。

 今年4月に行われたU-20W杯本大会前最後の候補合宿で、約8ヶ月ぶりに招集されたFW田川亨介も世界の舞台を前に闘志を燃やしている。これまで各世代別代表に招集されてきたものの、大きな国際大会に縁のなかった男は、滑り込みで21人の最終メンバー入りを果たした。

 今季サガン鳥栖の下部組織から正式にトップチーム昇格を果たした田川は、FW陣4人の中で唯一J1リーグ戦でゴールを挙げている選手でもある。Jリーグで途中出場を重ね、持ち前のパワフルなプレーで代表入りを勝ち取った。

 だが、4月の候補合宿は不完全燃焼に終わり、最終メンバー入りに向けて不安を感じていたという。最終日に行われたジェフユナイテッド千葉との練習試合で、小川航基らがゴールを奪っていく中、田川は無得点に終わった。

 その試合を終えたあと「何本かチャンスはあったんですけど、そこで決め切れなかったことが一番自分の中で後悔というか、自分で持っていける場面もあったし、そこで決め切れたら本当によかったんですけど、悔しいですね」と、噛みしめるように語っていた田川の姿は印象的だった。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top