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日本代表 7年前

【U20】久保建英、15歳で経験したU-20W杯。悔しさの先に見えたもの…未来への決意

text by 舩木渉 photo by Getty Images

内山監督への感謝。最善だったスーパーサブ起用

久保建英
内山篤監督への感謝も言葉にした【写真:Getty Images】

 自分を招集してくれた内山篤監督への感謝も忘れない。ベネズエラ戦を終えてなかなか整理がつかない中でも「自分なんかに声をかけてくれて、この大会に呼んでくれて、本当に内山監督には感謝の言葉しかないです」と言葉を絞り出した。

 フィジカル面で勝る年上の選手ばかりの中で、久保をいかに生かすか内山監督も頭を悩ませただろう。先発出場で余計な負担をかけず、スーパーサブという短い時間でエネルギーを爆発させる起用法は、15歳の選手にとって最善だった。

 エース小川航基の離脱が決まってもその方針を崩さず、0-2から2-2に追い上げてグループステージ突破が濃厚になったイタリア戦で久保を起用しなかったのも、適切な判断だった。身体的にも精神的にも無駄なエネルギーを使わせず、負担を最小限に抑えながら世界の舞台を経験させた指揮官の決断は正しかった。

「日本に戻ってきて、こっち(日本)だと1年単位で本当にカテゴリが変わったり、色々な環境が目まぐるしく変わっていくので、向こうでやっているより成長速度は、自分のイメージより2倍、3倍以上速かったかなとは思う。最初のイメージよりも全然成長できている。日本に帰ってきてよかったなというのは正直思います」

 もしバルセロナに残っていたら、18歳になるまでクラブの公式戦に出場することはできなかった。クラブ事情で帰国を余儀なくされたとはいえ、FC東京に加入していなければU-20W杯の舞台を15歳で経験することはできなかったかもしれない。U-20代表はおろか、U-16代表ですら候補に入れなかったかもしれない。

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