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日本代表 7年前

久保・大迫・原口の3トップが秘める可能性と課題。日本の将来を担う最重要ユニットに

日本代表の欧州組合宿も佳境を迎え、試合の日が近づいてきている。来年のロシアW杯に向けて、日本が磨いていくべき武器とは何か。新たな組み合わせが形になりつつある前線の3トップが鍵になるかもしれない。新世代を担う久保裕也、大迫勇也、原口元気の3人が秘める可能性、そして課題とは。(取材・文:元川悦子)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

抜群の破壊力を誇るハリルお気に入りの3トップ

おおさこ
久保裕也、大迫勇也、原口元気(写真左から)の3トップは大きな可能性を秘める【写真:Getty Images】

 今月7日の親善試合・シリア戦(東京)と同13日の2018年ロシアW杯アジア最終予選・イラク戦(テヘラン)の2連戦に向け、着々と調整が進みつつある日本代表欧州組。5月28日の千葉合宿スタートから7日目に突入した3日も午前と午後の2部練習が行われ、午前は本田圭佑(ミラン)、長友佑都(インテル)、香川真司(ドルトムント)の3人が走りのメニューを消化した。

 午後は臀部の痛みを訴えた香川と、右足アキレス腱に軽い痛みを抱える浅野拓磨(シュトゥットガルト)の2人が練習を欠席。右足の内側側副じん帯負傷の酒井宏樹(ハノーファー)も別メニューとなった。

 その他12人は2対2のサッカーバレーで楽しみながら体を動かし、コンディションを整える段階に入った様子。2年前は清武弘嗣(C大阪)、昨年は本田が同じ欧州組合宿で負傷している。その苦い過去を踏まえ、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も負荷をかけすぎないよう配慮している模様だ。

 さしあたって4日後のシリア戦では、本田のような所属クラブで出場機会の少ない選手、今野泰幸(G大阪)のような負傷明けの選手、加藤恒平(ベロエ・スタラ・ザゴラ)のような新戦力がテストされると見られる。

 その一方で、攻撃陣の連携強化も重要なテーマだ。昨年11月のサウジアラビア戦(埼玉)と3月のUAE戦(アルアイン)で先発し、今回のイラク戦でもスタメンが有力視される久保裕也(ヘント)、大迫勇也(ケルン)、原口元気(ヘルタ)の3トップのコンビネーションもどこかで必ず確認しなければならないだろう。

 ハリルホジッチ監督はゴールへの推進力の高い久保と原口を両サイドに配し、タメを作る能力の高い大迫を最前線に入れる組み合わせを最も気に入っている。今回の欧州組合宿中も3対3やビルドアップからのシュート練習などで何度か彼らを試しているが、両サイドから矢のように敵陣に突っ込んでフィニッシュに持ち込める3トップの存在は相手にとっても脅威に他ならない。

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