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Jリーグ 7年前

柏・Dオリベイラの背中に見た確信。サイドからの撮影で得た「ゴールが決まる」感覚【カメラマンの視点】

シリーズ:カメラマンの視点 text by 松岡健三郎 photo by Kenzaburo Matsuoka

タッチラインから撮影するときのポジショニング

 テレビで見ていれば、たくさんのカメラが準備されているため、ゴールパフォーマンスを撮り逃すことはない。しかし、カメラマンは広いピッチを一人でおさえる。どこで行われるか予想もつかないため、運任せだ。今日の私は運よくベンチ前まで戻ってきたクリスティアーノをしっかりゲット。

ゴールを決めてベンチ前でゆりかごダンス
ゴールを決めてベンチ前でゆりかごダンス【写真:松岡健三郎】

 後半もそのままの位置で撮影。

 私は、サイドで撮影するとき、ペナルティーエリアのラインよりもゴールの内側と決めている。なぜなら、DFラインをペナルティーエリアのラインより前に設定するチームが多いためだ。

 そこより前にいると、サイドでは副審がカメラの前を走りまくり、写真に入り込んでしまう。それを極力避けるため、ライン設定より後ろにいることで、ストレスなく撮影できる。だから私はこの日もペナルティーエリアのラインから1メートル後ろで構えた。

 話を試合に戻そう。柏は後半もサイドの四角形から札幌を崩しにかかる。しかし、前半のミスを修正してきた札幌が前線にボールを収め始めた。

 札幌は前線に素早くボールを預けてから、シンプルなポストプレーで前向きの選手にボールを落として、攻撃のスイッチを入れる。しかし、そのポストプレーのパスがずれてしまい、簡単にボールロストしてしまった。それを修正して、しっかりつなげるようになり、都倉賢が立て続けにゴール前でファールをもらい、FKのチャンスを迎えた。

 FKを蹴るのは、ケガで出遅れこの試合がJ1初出場となったヘイス。1本目はゴール上の隅を狙い外してしまったことから、今度はGK中村航輔との駆け引きにも勝ち、低いボールで中村の逆を突いてゴール。味方の壁の間を向けた見事なゴールとなった。

ヘイスが蹴る瞬間は見えていたはずの中村だったが、逆を突かれてしまった
ヘイスが蹴る瞬間は見えていたはずの中村だったが、逆を突かれてしまった【写真:松岡健三郎】

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