ヴェルディで起きている変革。スペインの智将・ロティーナ監督が選手に与える要求

2017年07月11日(Tue)15時29分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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「0-1で負けるのも、0-2で負けるのも私たちにとっては同じこと」

 試合後の公式会見。ロティーナ監督は陣形を4バックに変える前から、よりリスクを冒した戦いを要求していたと明らかにしている。

「カジ(梶川諒太)もボランチとしてプレーさせていたので、かなりリスクをかけていた」

 最初の交代カードとして、後半17分にボランチの橋本英郎に代えてフォワード登録の梶川諒太を投入。164センチ、60キロの小柄なボディに豊富なスタミナを搭載したテクニシャンを中盤に配置して、攻撃を活性化させた。指揮官はさらに、高木大を投入した意図にも言及した。

「0-1で負けるのも、0-2で負けるのも私たちにとっては同じことなので。相手のペナルティーエリア近くにより人数をかけて、点を取りにいった」

 キャンプの段階から、ロティーナ監督は一貫して3バックを敷き、まずは守備を安定させる戦い方を浸透させてきた。4バックは練習でも試したことがないなかで、ロアッソ熊本に0-4で大敗した1日の前節でちょっとした“異変”が起こる。

 3点のビハインドで迎えた後半24分に、DF畠中慎之輔に代えて橋本を投入。陣形を突然4バックに代えた。このときも、最初の交代カードで梶川を投入している。開幕前から公言していた「もっと強い要求」とは、つまり組織よりも個人に比重をかける戦い方だったのだろう。

 日本のことわざで表現すれば「虎穴に入らずんば虎子を得ず」となる戦い方をぶっつけ本番で、もっと踏み込んで言えば臨機応変に求められた意図を、井林はこう受け止めている。

「自分たちがもうひと皮むけなきゃいけない時期なのかな、と思っています。今日みたいな試合展開になれば、最終ラインが少し無理な状況でも個人の力で何とかしなければいけない時間帯が出てくるし、そういう部分を要求されていると思うので、そこは強く意識しながらやっていきたい」

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