ジュビロの快進撃は「おれのおかげでしょ」
――で、帰国後は磐田へ。
「昨年8月、ヘーレンフェーンに移籍し、久しぶりのオフだったので少しのんびりしようと思ったんですけどね。代表のバックアップメンバーに入っていたので、いつ呼ばれてもいいように準備しておく必要があったんです。それでナナさん(名波浩・ジュビロ磐田監督)に電話したら、『おう、来いよ。ちょうどいま、うちも刺激が欲しいから』と言ってもらえて」
――いかにも親分肌の名波監督らしい受け入れ方。
「その頃、ジュビロは調子を落としていて、おれは紅白戦でセンターバックに入り、声を出しまくりました。すると見事に、ガンバ大阪、浦和レッズ、FC東京と3連勝!」
――はい。
「おれのおかげでしょ」
――あのさ、それ思ってもフツー言わないんですよ。
「いや、絶対にそう。ナナさんもガンバ戦の監督会見でこのことには触れていましたから。ユウキが勝たせたと言っても過言ではないと」
――そこは名波監督の器の大きさだね。
「磐田では、シュンさん(中村俊輔)と話ができたのもいい経験でした。この人、すげえなと思ったのが、ひと回りも年下のおれに意見を求めてくるんです。『こういうときどうすればいいと思う?』と、システムや人の使い方について。シュンさんに『ユウキくんとは感性が一緒でよかったわ』と言ってもらえたのは光栄でしたね」
――とりあえず、最初に磐田か。東京ヴェルディではなく。
「率直に言いますよ。これから代表に追加招集される可能性があります。J1の練習から行きますか? それともJ2の練習から?」
――……J1。
「ですよね。そういう理由です」
【次ページ】東京Vへの思い。「いつかおれが社長になって……」