乾貴士、突出した守備戦術レベル。「順当」な先発起用。複数の相手捕まえる立ち位置

2017年09月04日(Mon)11時43分配信

text by 小澤一郎 photo Getty Images
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ボールを取れる状況作るも…周囲の連動なく後退強いられるシーンが

オーストラリア
日本戦、オーストラリア代表のスターティングイレブン。

 例えば10分のシーンを見ていこう。浅野を背負っていたオーストラリアの左CB(スピラノビッチ)がGKライアンへとバックパスを入れ、GKがエリア外でボールコントロールをした局面だ。そこでGKは素早く右ボランチのアーバインの足元へとパスを付けた。

 オーストラリアがビルドアップの局面でボールを日本から見て右から左へと循環させたシーンだが、乾は同数でのハイプレスをかけられない時には基本的にミリガン、アーバイン、レッキーという3選手で形成されるトライアングルの中心に立っていた。

 GKからパスを受けたアーバインに一度は井手口がプレスに行こうとしたが距離が遠くなったため最終的にはプレスに行けず、リトリートする判断を下したことでアーバインは簡単に前を向く。

 その後、アーバインに対して右サイドのレッキーと前線から下りてきたロギッチがパスコースを提供したが、乾は瞬時に中央のロギッチのパスコースを塞ぐことでサイドのレッキーへのパスを誘導する。

 エイバルのみならず今の欧州で採用されている戦術からすれば、アーバインがノープレッシャーで前を向いた「オープンな状況」ではマークの受け渡しは行わず自身の担当ゾーン(エリア)を離れることになってもマンマーク対応することが主流となっている。

 しかし、この局面ではロギッチについていた昌子、レッキーについていた長友佑都がラインを下げて足元で受けようとする自身のマーカーを簡単にリリースしているため、アーバインからパスを受けたレッキーに対して致し方なく乾はプレスに行っている。

 乾からすればビルドアップ(相手のパス)を誘導して狙い通りにサイドにボールを追いこんでいる状況である以上、長友にはレッキーにそのままついて行ってもらい、長友にボール奪取をしてもらいたかったはず。

 このシーンに象徴されるように、乾の普段の感覚からすれば「ここで奪える」という局面でも、長友や井手口がマッチアップする相手との距離を空けすぎているかすでにリリースしていることで奪えない、プレスバックしなければいけない状況が多く見られた。

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