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日本代表 7年前

本田圭佑、代表キャリア最大の岐路に。サウジアラビア戦45分間の大きすぎる衝撃

本田圭佑が大きな岐路に立たされている。5日のロシアW杯アジア最終予選、サウジアラビア戦に先発出場した背番号4のパフォーマンスは大きな衝撃だった。大黒柱だったはずの男が見せた弱々しさは、一時代の終わりを感じさせる。このまま消えていくのか、それともパワーアップして復活できるのか。代表キャリアの集大成と位置づける大会まで残された時間は9ヶ月だ。(取材・文:元川悦子)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

チームに影を落としたひとつのミス

本田圭佑
本田圭佑はサウジアラビアに先発出場。しかしピッチ上での出来は満足できるものではなく…【写真:Getty Images】

 両チームともにスコアレスのままハーフタイムに突入しようとしていた5日のサウジアラビア対日本戦(ジェッダ)。その前半アディショナルタイム、我々の目を疑うような場面があった。キープ力に絶対的な自信を持つ背番号4・本田圭佑(パチューカ)が相手選手にいとも簡単にボールを奪われ、カウンターを食らい、最終的には左サイドバックのアル・ハイビに強烈シュートを打たれるたのだ。

 幸いにしてコースが大きく反れ、GK川島永嗣(メス)も、吉田麻也(サウサンプトン)率いる最終ラインも事なきを得たが、大黒柱であるはずの男のイージーミスはチームに暗い影を落とすことになった。

「あのへんは感覚的なものかなと。ああいうところはやはり取り戻していかないといけないと思います」と本田は素直に非を認めたが、このプレーが物語っているように、今回は前半45分間通してあっさりボールを取られたり、体が重かったりと、パフォーマンスの悪さばかりが目についた。

「試合勘はやっぱり大事だと思うし、フィジカルコンディションというのはやっぱり試合に出ないと養われない。圭佑もケガして、オフも挟んで、長い間サッカーやってなかったんで」と同い年の盟友・長友佑都(インテル)が現状を代弁してくれたが、とにかく今回の本田は代表戦に出場できる状況ではなかったと言わざるを得ない。

 昨年9月のUAE戦(埼玉)で2018年ロシアW杯アジア最終予選がスタートした時、背番号4は紛れもなく日本のエースだった。UAE戦の先制点がそれを物語っていた。が、ミランで定位置をつかめなかったことが災いし、昨年11月のサウジアラビア戦(埼玉)から久保裕也(ヘント)に右FWのポジションを明け渡し、そのまま2017年3月の2連戦まで耐え忍ぶことになった。

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