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日本代表 7年前

ハリルJ、なぜ新戦力は車屋のみ? W杯本大会へ、サバイバルかかる2連戦

text by 藤江直人 photo by Getty Images

12月には国内組で挑むE‐1選手権が

 左ウイングで招集した原口元気(ヘルタ・ベルリン)は、オフに契約延長の問題がこじれた関係でフロントおよび首脳陣との関係がこじれたのか。今シーズンはまだ先発で起用されていない。そうした状況も考慮したと、ハリルホジッチ監督も心配を寄せる。

「(原口)元気は代表ではいつもいいプレーを見せている。励ます話をしたいということもあって、今回は呼んだ」

 そしてセンターフォワード。大迫勇也(ケルン)が絶対的な存在となったなかで、あえてベテランの岡崎慎司(レスター・シティー)を選外として、ともに1992年生まれの武藤嘉紀(マインツ)と杉本健勇(セレッソ大阪)を招集した。

 前回シリーズで2人はオーストラリア戦でそろってベンチ外となり、サウジアラビア戦では杉本が後半途中からA代表デビュー。武藤はリザーブのまま90分間を終えている。

「今回は杉本と武藤にチャンスを与えたいと考えた。杉本には表現する場を与えたいし、チームで試合に出るようになった武藤は、大迫や杉本とはまた特徴が違った選手だ」

 12月にはEAFF E‐1サッカー選手権(旧東アジア選手権)が東京で開催される。国際Aマッチデーではないこの大会には、海外組を拘束する権利が日本サッカー協会にはない。ゆえにJリーガーたちを見極められる舞台となる。

「いまのところ50人前後の選手を、コーチングスタッフ全員で常に追跡している。彼ら代表候補選手たち全員の競争を促したい。ワールドカップへの要求は、いままでより非常に高いものになる。これからの9ヶ月間、フィジカル、戦術、メンタルのあらゆる面で成長することを私は要求する」

 ラージリストが50人規模となることを明言したハリルホジッチ監督は、まずは10月シリーズで自ら選んだ24人へ檄を飛ばした。ロシア大会への生き残りをかけたサバイバル合宿は来月1日から、愛知県内で幕を開ける。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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