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Jリーグ 6年前

磐田・中村俊輔、横浜FM戦で託されたキャプテンマーク。3度目の古巣戦で見せた「楽しげな姿」

text by 青木務 photo by Getty Images

「ジュビロの一員として何ができるかを毎試合やっていく」

天皇杯では、本人が「世界で一番好き」と語るニッパツ三ツ沢球技場でプレーした
天皇杯では、本人が「世界で一番好き」と語るニッパツ三ツ沢球技場でプレーした【写真:Getty Images】

 磐田はこの1週間で2度、横浜FMと対戦している。25日の天皇杯準々決勝に向け、名波監督は中村俊輔を時間限定で起用すると明言。リーグ戦との連戦になるが、39歳のMFは「試合があればそこに向けて準備するだけ」と静かに話した。また、会場となったニッパツ三ツ沢球技場については「世界で一番好き」と述べ、こう続けた。

「だからこそ、そこでプレーできるのは楽しみ。チームが勝てるようにするのは当たり前なんだけど、仲間を鼓舞して、アドバイスして、楽しくサッカーして。そういうのができればいいかな。ジュビロの一員として何ができるかを毎試合やっていくだけでいいのかなと」

 天皇杯とリーグ戦の2連戦、さらにその先も、サッカー選手として最高のパフォーマンスを見せる意思を示していた。

 今節は名波ジュビロにとって、横浜FMに初めて勝利した試合である。

「何度も負けていたり、勝てなかったりというストレスが2シーズン続いていて、やっぱり勝たなきゃいけないなと。過去の4試合は先に点を取ったゲームが1試合もないので、先制点をまず挙げることによって、我々は相手を慌てさせようということを戦前は言っていた。

 ただ、その中で先に点を取られてしまい、しかもこのピッチ状況、風雨のある中で非常に難しいゲームになった。後半はさらにピッチが悪くなって難しい環境だったが、7:3くらいでずっと押し込めていたゲームになったんじゃないかなと思っている」

 試合前の目論み通りに事は運ばなかったが、名波監督は選手たちの奮闘をたたえた。PKから失点したものの、川又堅碁が『個』の力で同点ゴールを奪い、後半開始からピッチに立った21歳の上原力也が流れをもたらすと、相手のミスに乗じて逆転に成功した。

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