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代表 6年前

韓国、“死の組”入りの悪夢。最後に分かれた韓日の命運。移動距離も大きな負担に

text by キム・ドンヒョン photo by Getty Images

移動距離が大きな負担に。ブラジル大会での失敗

 移動距離も負担になるはずだ。スウェーデンとの第一戦が行われるニジニ・ノヴゴロドからメキシコとの2試合目が開催されるロストフまではグーグルマップ直線距離で1312km。またここからドイツとのグループリーグ最終戦が開催されるカザンまでは1482km。およそ2800kmの距離を移動しなければならない。

 日本もサランスクからエカテリンブルグ、そしてヴォルゴグラードまでかなりの長距離だが、サランスクからエカテリンブルグは割と近く、移動時間には余裕がある。三戦目のみが長距離移動となるのは確かに負担が少ないはずだ。

 この移動距離、実は2014年ブラジル大会で韓国の足を引っ張った前歴がある。当時韓国はベースキャンプ地をブラジルのイグアスに選定。しかしグループリーグ3試合だけで5152kmを移動した。当時同じグループだったベルギー・アルジェリア・ロシアより最大2倍に及ぶ移動距離だった。

 韓国は第1戦目のロシア戦で1-1と引き分け、その後アルジェリア(2-4)とベルギー(0-1)に惨敗し大会敗退が決まった。ロシアとの試合後は選手たちの体力管理が完全に失敗していた。

 今大会では過去の過ちを繰り返すわけにはいかない。第1戦目、スウェーデンとの試合で勝利が必須となる。この試合でまず勝ち点を確保しておかないと移動距離や時間が増える一方で相手の負荷も同時に増してしまう。スウェーデンとの試合で結果を残すことが第一の課題になるはずだ。

 抽選直後、韓国代表の選手たちも口を揃えて1試合目の重みを語った。キャプテン、キ・ソンヨンは「決して簡単なグループではない。1試合目が一番大事な試合」と述べ「悔いが残らないように準備したい」と語った。

 彼が言う通り、決して簡単なグループではない。かといって最悪な状況ではない。残り6ヶ月、グループリーグ突破を目指してベースキャンプ地選定を含め、しっかりとした勝利プランを立てていくべきだ。

(文:キム・ドンヒョン【韓国】)

【了】

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