クルピ・ガンバが迷い込んだ負の無限回廊。井手口移籍の余波と蘇る2012年の悪夢、不振脱却へ処方箋は?

ガンバ大阪が出口の見えないトンネルに迷い込んでいる。J1で唯一となる開幕3連敗を喫し、実に18年ぶりの単独最下位へ転落。昨年9月から続く公式戦における勝ち星なしは17試合に伸びた。敵地で川崎フロンターレと対峙した10日の明治安田生命J1リーグ第3節では、前半のシュート数が0本、90分トータルでも2本にとどまるなど、攻守両面で大きな差を見せつけられた。4年前には史上2チーム目となる国内三冠を達成した西の横綱が輝きを失った原因に迫った。(取材・文:藤江直人)

2018年03月13日(Tue)10時40分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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「守れへんし、得点も取れない」(東口)

ガンバ大阪
ガンバ大阪が開幕3連敗。昨年から公式戦17試合勝利なしと不振を極めている【写真:Getty Images for DAZN】

 敵地・等々力陸上競技場のゴール裏まで駆けつけたサポーターたちから、容赦ないブーイングが浴びせられる。90分間を戦い終えたガンバ大阪の選手たちは、申し訳なさそうに頭を下げるしかなかった。

 2012シーズン以来、クラブ史上2度目となる開幕3連敗。6年前はガタガタになったリズムを取り戻せないまま17位に終わり、クラブ史上初のJ2降格を味わった。

 ただ、当時とはチームが直面する状況が明らかに異なる。2012シーズンはJ1最多の67得点をマークしながら、同じくワースト2位の65失点と守備が破綻したことが降格の最大の原因だった。

 つまり、守備組織さえ建て直せば降格圏から浮上できる、という処方箋が存在した。最終的には具現化されることなく涙を呑んだものの、クラブが一丸となって取り組むべきテーマがあった。

 翻って今季はどうか。名古屋グランパスとの明治安田生命J1リーグ開幕戦こそ2ゴールを奪ったものの、鹿島アントラーズとの第2節、メンバーをほとんど入れ替えることなく臨んだサンフレッチェ広島とのYBCルヴァンカップのグループリーグ初戦はともに完封負けを喫した。

 迎えた今月10日の第3節。昨季のJ1覇者、川崎フロンターレに0‐2の完敗を喫したガンバは、2014シーズンの三冠独占を含めて、Jリーグの歴史上で2番目多い8個の国内タイトルを獲得してきたチームとは思えないほど、攻守両面でまったく歯車がかみ合っていなかった。

 最後尾からフィールドプレーヤーが戦う姿を見つめ続けてきた守護神で、日本代表にも名前を連ねるGK東口順昭が試合後に漏らした第一声が、ガンバを蝕む病状の深刻さを物語っている。

「苦しいですね。守れへんし、得点も取れないので」

 開始早々の8分に、セットプレーのこぼれ球をMFエドゥアルド・ネットに押し込まれた。エンドが変わった55分にはカウンターからMF阿部浩之があげたクロスを、MF家長昭博が利き足とは逆の右足でゴールネットに蹴り込んだ。

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