充実一途の東京五輪世代。長期的な強化プラン、リオ五輪とは違う森保ジャパンの本気度

2018年03月14日(Wed)11時49分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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リオ五輪の教訓。世界と対峙した経験値

 直近の2016年リオデジャネイロ五輪へ向けた強化策のひとつとして、2014シーズンから創設されたJ3にJリーグ U-22選抜を参戦させた。週末のリーグ戦でベンチに入れなかった22歳以下の選手たちから、文字通り“寄せ集め”的なチームを編成して真剣勝負に挑ませた。

 それでも、なかなか成果が得られなかった2015年9月23日には、リーグ戦における公平さを損なうことを承知のうえで、Jリーグ U-22選抜にU-22代表(当時)の主力選手を招集。レノファ山口とJ2昇格を争っていた、FC町田ゼルビアとのJ3第30節で対戦させている。

 それまでのJリーグ U-22選抜は、勝ち点の“草刈り場”的な存在だった。そこへDF植田直通(鹿島アントラーズ)やMF大島僚太(川崎フロンターレ)、中島翔哉(当時FC東京)ら、J1クラブの所属選手たちでチームを編成することには、当然ながら批判の声があがった。

 しかし、4ヶ月後の2016年1月には、リオデジャネイロ五輪のアジア最終予選を兼ねたAFC U-23選手権が迫っていた。6大会連続の五輪出場を果たすためにも、中途半端なパフォーマンスが続いていたU-22代表を覚醒させるためには、まさになりふり構っていられなかった。

 笛吹けども踊らない原因は、一部を除いた選手たちが所属クラブでコンスタントに出場機会が得られていない点にあった。だからこそ、森保ジャパンが船出したばかりのいま現在において、21歳以下の選手たちが濃厚な経験を積んでいる状況はいい意味で異彩を放つ。

 背景には何があるのか。最も大きな影響を与えた要因として、昨年5月のFIFA U-20ワールドカップ(韓国)、同10月のFIFA U-17ワールドカップ(インド)に日本代表が出場したことが挙げられる。前者は5大会ぶり、後者は2大会ぶりの出場で、ともにベスト16進出を果たした。

 ベスト8への扉をこじ開けられなかった悔しさは残ったものの、現時点における世界の同世代のライバルたちとの距離や、彼らに追いつき、追い越すための課題が明確になった。否が応でも鼓舞されたモチベーションが、日々の練習における鍛錬につながっていくサイクルが生まれる。

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