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日本代表 6年前

ハリルJなぜ停滞? 長谷部・川島ら重鎮が答えた、たった1つの要因

連日伝えられる日本代表の動向からは停滞感が漂っている。ワールドカップまで3ヶ月を切った今、そういったネガティブな雰囲気をポジティブなものに変えていくには何が必要なのか。27日のウクライナ戦で選手たちが表現すべきことを、サムライブルーの重鎮たちが語る。(取材・文:元川悦子【リエージュ】)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「個の質を補う戦い方ができていなかった」(長谷部)

長谷部誠
キャプテンの長谷部誠は日本代表の現状に苦言を呈した【写真:Getty Images】

 5月14日のロシアワールドカップ予備登録メンバー登録期限前、最後のテストマッチとなる3月27日のウクライナ戦(リエージュ)。同23日のマリ戦が低調な内容と結果に終始したことから、チーム全体が危機感を募らせている。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も前日記者会見で「戦術、技術、フィジカル、メンタルの全ての面で前回より質の高い試合を見せたい。ワールドカップ出場がかかっているくらいの試合を見せたい」と語気を強め、ピリピリとした緊張感が漂うような闘志あふれるゲームを求めた。

 今後の命運を大きく左右すると言っても過言ではないの重要な一戦だが、マリ戦で負傷した大島僚太(川崎F)と宇賀神友弥(浦和)の欠場は決定。前日も別メニューだった大迫勇也(ケルン)も出場回避となるだろう。ベルギー入りが遅れた遠藤航(浦和)はフルメニューをこなせる状態まで回復したが、無理はさせない方向。日本は限られた戦力の中で戦わなければならない。

 おそらくウクライナ戦の先発は、GK川島永嗣(メス)、DFは右から酒井高徳(ハンブルガーSV)、植田直通(鹿島)、槙野智章(浦和)、長友佑都(ガラタサライ)、ボランチに山口蛍(C大阪)と長谷部誠(フランクフルト)、トップ下に柴崎岳(ヘタフェ)、右FW本田圭佑(パチューカ)、左FW原口元気(デュッセルドルフ)、1トップに杉本健勇(C大阪)という11人になる可能性が高い。長身FW対策の植田、生き残りを賭ける本田、柴崎、杉本らの一挙手一投足がまずは注目されるところだ。

 スタメン候補、ベンチに回る選手たちにも共通して言えるのは「自分がロシアで日本を勝たせる」という強い自覚を持つことの重要性だ。あらゆる意味で物足りなかったマリ戦で、最も欠けていたのが、日本代表戦に対する個々の意識だったのではないだろうか。

「マリ戦を戦ってみて、僕個人としては自分たちのクオリティという部分を大前提として改善しなきゃいけない。個のクオリティを補える戦術や戦い方を、あの試合でできたかっていうとできていなかった」と長谷部はストレートに苦言を呈した。

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