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Jリーグ 6年前

【英国人の視点】新生マリノス、不振の中にも希望あり。継続すべき攻撃的姿勢

今季からアンジェ・ポステコグルー監督の指揮で攻撃的なスタイルに大きく転換した横浜F・マリノスだが、リーグ序盤戦は失点がかさみ結果が出ていない。降格圏間近の15位に低迷している。とはいえ、新生マリノスが進むべき道の先に希望がないわけではない。(取材・文:ショーン・キャロル)

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images for DAZN

新スタイルのマリノス、15位に低迷

横浜F・マリノス
横浜F・マリノスが15位に沈んでいる。例年以上の失点数がその原因になっているのは確かだが…【写真:Getty Images for DAZN】

 土曜日(5日)の名古屋グランパスとのアウェイゲームを1-1のドローで終え、15位という下位を彷徨っているのは事実だとしても、横浜F・マリノスにとっては本当に色々なことが起きた2018年の序盤戦だった。

 前半だけで7得点が生まれる目まぐるしい試合であったり、17本のパスを繋いでゴールを生み出したり、スイーパー役を務めるGKが50ヤード(約45m)からのループシュートの餌食となったり。日産スタジアムを本拠地とするチームは今年のここまでの戦いでファンを大いに楽しませてきた。

 勝ち点の話をすれば、13試合でわずか13ポイント。すでに21失点を喫し、J1でワースト2位のディフェンスというのは横浜FMらしくない(2017年は年間でわずか36失点だった)。だが一方で、アンジェ・ポステコグルー監督の導入した攻撃的スタイルは、リーグ首位のサンフレッチェ広島や昨季王者川崎フロンターレに匹敵する17得点を生み出している。

 名古屋戦で先制しながらも勝利を逃したことについて、「少し残念だ」とポステコグルー監督は試合後にコメントしていた。

「前半は試合を支配できていたと思う。後半には少し反撃を許してしまったが、終了間際には3つか4つの惜しいチャンスがあった。決められなかったのは残念だ」

 攻撃に重点を置くことこそが52歳の指揮官のスタイルの特徴だ。前職のオーストラリア代表監督時代にも用いていた、ポゼッションをベースに置く積極的なスタイルを導入してほしいという期待に、開幕直後のマリノスは間違いなく応えることができていた。

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