川島永嗣、フランスで「リアルSGGK」を体現。35歳の成長止まらず、降格でも充実の1年に

2018年05月21日(Mon)15時00分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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フランス1部でも屈指の実力をデータが証明

 メスの今季の失点数は最終節ボルドー戦を終えてリーグ最多の「76」。1試合に2失点している計算になる。ただ、76失点で済んだのは川島のおかげとも言えるほどに、チームのディフェンスは崩壊状態だった。

 今年1月27日のリーグ1第23節ニース戦では、マリオ・バロテッリのPKを止めて「ここ10年で川島のみ」という記録を作った。それはリーグ1参戦から3本連続でPKをストップするというもの。フランス生活2年目を迎える日本代表守護神は、昨季終盤の第37節トゥールーズ戦、今季の第9節サンテティエンヌ戦でもPKを止めた。

 また、シュートセーブのデータも川島の奮闘ぶりをよく表している。サッカーデータベースサイト『Whoscored』によれば、川島は今季、1試合平均3.7本のシュートセーブを記録したが、これはリーグ1で20試合以上に出場したGKの中で最も多い数字だ。

 ペナルティエリア内からのシュートは1試合平均2.1本セーブし、ゴール前至近距離のゴールエリア内からのシュートは1試合平均0.3本止めた。いずれもリーグ1で20試合以上出場したGKの中では最高の記録である。

 毎試合平均14本以上のシュートを浴びるほど、簡単にゴール前でのチャンスを作られてしまうような状況でも、川島は数多くの決定機を阻止した。まさにそれは彼の真骨頂である。至近距離でもギリギリまで相手の動きを見極め、体全体を使ってゴールを死守するプレーは、メスで雨あられのようにシュートを浴びる中で、これまで以上に研ぎ澄まされている。

 例えばゴールエリア内ではほとんど反応する時間すらない距離からのシュートをセーブしなければならないため、攻撃側が圧倒的に優位な状況だが、ベテラン日本人守護神は3試合に1回、そういった大ピンチから自らのセービング、一瞬の判断で救っていることになる。

 さらに川島の獅子奮迅の活躍は、リーグ1が毎節『YouTube』などで公開している「週間ベストセーブトップ5」にたびたび選ばれた。第15節マルセイユ戦(0-3)、第21節サンテティエンヌ戦(3-0)など、その奮闘ぶりは最下位に沈むメスの中で一際輝いていた。

 もちろん6失点した第24節のマルセイユ戦のように「悪夢の夜」「1人の観客にしかなれなかった」「中途半端な飛び出しには責任がなかったわけではない」などと地元メディアに酷評されることもあった。

 一方で、同じように大量5失点を喫して敗れた第29節のパリ・サンジェルマン戦では「ディフェンスに助けられなかった。後半にはファインセーブも多かった」「チームがあと2点か3点奪われてパリから帰るのを防いだ」などと、チームの結果が出ておらずとも川島のパフォーマンスは公正に評価されていた。

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